泣きました。
そう、漱石にも鷗外にもなれない。それでも書くことに意味がある。書き続ける。
そんな先生の言葉に、涙せずにはいられません。
あるラノベ作家が、一年間かけて一冊の本を出版するに至るまでの物語です。
えがかれているのは、書いたことのないひとには何もなかったかのように見えるかもしれない、とても静かな、しかし激動の、ひとりの作家の人生を左右する、とても大きな出来事が連続した物語でした。
ひとつのお仕事小説として、今時の作家の人生を追い掛けることができます。
そして書く勇気をもらえます。
書くのは厳しいことばかりかもしれない。
特に和泉美良、実在したら、まあまず雲の上の人間であって関わり合いになることなんてない気がするけど、近くにいたら嫉妬で狂うことになりそう。
それでも、自分にしか書けない物語がある、だから書き続けろ、という先生の言葉が、優しいです。
私も頑張ろうと思いました。
どうでもいいですが――私事で恐縮ですが、イラストの先生、うちの猫に似てる……。
先生、人間の言葉をしゃべる特別な猫ですけど、キャットタワーに登ったりダンボールに入ったり、行動は普通の猫なんですよね。そこがまた可愛い。
今日これから本屋さんに行って書籍バージョンを探そうと思います。