幻の呪い姫

作者 荒ヶ崎初爪

120

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★★★ Excellent!!!

最初読んでいると、主人公がなんだか周りに全く興味がない、人間味のない男に見える。高瀬さんが奇妙な女性に見える。津島さんが真面目なだけの女性に見える。冒頭の意味も分からず、どういう話なのかいまいちつかめない。どこかダークファンタジーの様相も感じる。でも最後まで読むと、彼等の魅力が見えてきて、この物語の優しさが見える。

★★★ Excellent!!!

 10万文字以上と少し長い小説となりますが、内容については非常に分かりやすく、とても読みやすいです。登場人物の3人は良い意味で個性的な性格なので、さらに作品の質を高くしています。またタイトルの「幻の呪い姫」というタイトルも、非常にセンスがあるなと思います。
 この作品は心霊ミステリー小説シリーズ1作品目ということで、読み終えた時、2作品目の「嘘の探究者」を読みたくなるストーリー展開です!
 学園・オカルト・ミステリーのキーワード、どれが一つにでも惹かれるものがある方に、私はこの「幻の呪い姫」をおすすめします! 

★★★ Excellent!!!

タイトルにもある「幻」と言う言葉が深い意味を含んでいたなあ…と思った作品でした。
人が死んだというちょっと怪談風な謎から始まり、皆が現在と過去でどう関わっているのだろうというミステリーが話の展開にテンポを添えてくれます。
幽霊の存在の是非において対立する二人の少女と、二人の助けを借りて謎を追う主人公の少年。あまり馴染みのない交霊会なるものも登場し、切ない恋心も葛藤もあって、一つのジャンルとして括るには勿体ないドラマを読ませてくれました!
読みやすい文章で混乱もなく読める作品でもあります。
少年は最後に何を知り何を思うのか。
是非ご一読下さいm(__)m

★★★ Excellent!!!

 これは「本格ミステリー」だと思います。
 なぜなら「ミステリー」と言う言葉には、神秘、不思議、人智では計り知れないことと言う意味が含まれるからです。
 「推理」または「推理小説」を表すコトは言うまでもないでしょう。
 探せば類似の作品が存在するかもしれませんが、この作品はミステリーの言葉が持つ両方の側面が見事に表現されています。
 「真実は一つ」です。
 しかしなぜそうなったのか?それは当事者以外は知りえぬコト、作中でも表現されるように「心霊」と言う言葉を普通に見れば、「胡散臭さ」が香ってしまいます。
 「ラノベだから良いか?」的な思考で受け止めてしまいがちですが、この作品はそうではありません。
 作者さんの価値観、意志と言うか野心の様なものが見えて来ます。
 まさに「ダイイングメッセージ」(←この言い方はおかしい?)!!と言うモノがこの作品に在り、それが紐解かれてゆきます。
 あまり書くとこれから読む方に失礼なので控えますが、これから読む方へ、最後に「姫」と言う言葉も含め、綺麗に解決される様を読んで頂きたいと思います。

★★ Very Good!!

途中までですけど、読ませていただきました!
理知的でミステリアスな雰囲気を醸し出す高瀬さん。とにかく魅力的です!
高瀬さん派の自分にとっては、頭の固そうな津島さんがあまり好きになれませんでしたが、それは些末なこと。
作者様には読ませるだけの力があり、どんどん物語に引き込まれてしまいました!

★★★ Excellent!!!

この作品の一番の面白さは、ゾクゾクする不気味な謎を解き明かしていくところ。そう言った意味では、ミステリーとしての完成度がとても高いと思います。
「幻の呪い姫」という謎のダンスと、そのとき起きた不可思議な出来事。
さらには『首がほしい』という言葉。
随所にちりばめられた不気味な謎が序盤から提示されてきて、グイグイ物語に引き込まれていきました。
呪い姫の正体、謎のダンスの本当の意味、『首がほしい』という言葉の真実。少しずつ謎が明かされていく過程も面白く、それぞれの謎のすべてに意外性がありました。
とてもよく練りこまれた作品だと思います。

★★★ Excellent!!!

オカルトミステリは往々にして雰囲気がいい。本作も鮮やかな文体が青春の色香を匂わせながら、骨格の良い謎がページを捲らせる。

幽霊という本来居てはいけないガジェットを巧みに利用して、理屈でしっかり解明していく様は本作をミステリとして質の高いものに仕上げている。

興味のある方は、ぜひ読んでみて下さい。

★★ Very Good!!


 それぞれが一つの出来事に向き合いつつ、それぞれに感情を揺り動かし、時に衝突することもあれば、理解し合おうと努力したり――。
 そして、その関わりの中で、主人公である「僕」を含めたそれぞれが、自分を見つめ直し、成長していく――。

 この心霊ミステリィ作品には、幽霊の噂を軸にした、時に痛々しさを感じさせながらも、瑞々しく彩られた青春の一風景が、広がっていました。

 幽霊を、ただのオカルトとしてではなく、論理的にアプローチしている点も、新鮮味があり、持ち前のオカルト魂を刺激され、かつ、幽霊に対する自分の考えも、これまでとちょっと違ったものに変えさせられてしまいましたね。

 幽霊に対する見解の違いで二人の少女が対立する様は、テレビのオカルト番組で、肯定派と否定派が言い争う場面を思い浮かべてしまい、思わずくすりと来てしまうということも。

 シリアスにストーリーが展開していく中で、アクセントとして、コメディタッチが含まれているのも、良い起伏になっていると感じました。

 ミステリィとしても、解き明かされていく謎が、よく練られているだけでなく作風とマッチしていて、すんなりと入ってきました。

 幽霊や霊媒と言ったオカルト好きな方であれば、いい刺激になるでしょうし、そうでない人であっても、恋愛要素を含んだ青春ミステリィとしてだけで読んでも、十分に楽しめる逸品です!

 

★★★ Excellent!!!

学園ミステリーを基本にしつつ、オカルト的な要素をミックスさせた意欲作です。ちょっと無愛想な主人公が、二人のヒロインとともに、8年前の謎を解明していくという話です。
基本的にスタイリッシュともいえる会話劇で話がどんどん進んでいきます。やがて明らかになっていく謎解きも、意外性十分なのですが、じつにすっきりと楽しめました。
また物語を通して主人公の精神的な成長が描かれていくところなども読みごたえがあり、作者の作品にかける情熱が感じられました。

★★ Very Good!!

 読み終えて、まず完成度の高い作品だな、と印象を受けました。
 一本、筋の通った、しっかりとしたストーリーを練り上げていますね。
 メインキャラクターの数が絞られていて、ダブルヒロインの性格や背景の対比の中心に上手く、シニカルな主人公が当てはめられているおかげでしょう。

 カタルシスを覚えたのは、ストーリーの達成の過程でちゃんと主人公、そして脇を固めるヒロイン達も成長出来ているからだと思います。
 己を見つめ、他者を理解し、一歩進むことが出来るのは、若さ、青春、学生時代の特権とも言えます。

 楽しく読ませて頂きました、ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

小野不由美作悪霊シリーズを思い出しました。幽霊や呪いの類をただホラーやオカルトとして片付けるのではなく論理的に解釈されていて怖いという雰囲気はほとんどない作品です。なのになぜか何処と無く漂うホラー感。
そしてミステリー。様々な謎が提示され明かされていき読み進めていくうちにドンドンとハマっていきました。最後は全ての謎といろんな人の想いを解決して一件落着。
魅力的で個性豊かな登場人物。主人公の性格も最初の方は戸惑いがありましたが最後は愛着が湧きました。不器用で真っ直ぐなところがきっと惹きつけられるのでしょう。

★★ Very Good!!

 非常に取っ付きにくい主人公だが、彼には彼なりの考えがあり、そして自分の意思を貫き、最後には彼は自覚がなくとも、確実に成長したことに好感を覚えました!
 謎も心霊ものの設定をいかしたギミックに「なるほど」と言ってしまうこと受け合いです!
 一人の少年の成長をみたい方は、一見の価値ありです!

★★★ Excellent!!!

幽霊を題材にしたミステリーですが、高校数学の幾何の参考書を読み進めているような錯覚に陥りました。
主な登場人物は3人の男女ですが、依拠する思考の前提が異なるだけで、私には3人とも論理的思考の権化みたいに感じられました。非人間的なキャラクターではないのですが、そのセリフを理解するのに精一杯で、キャラクターを吟味する余裕を失っていました。
ただ、作品に散りばめられた要素は全て、無駄無く論理で繋がっています。見事としか言い様がありません。そのロジック展開が見事で、幽霊が単なる記号になっています。少なくとも、怖くはない。良い意味で、不可思議という感じもしない。怪談よりミステリー小説。でも、私には数学の参考書がピッタリくる例え。
そういう知的好奇心を満たせる作品です。
最後にどうでも良い話ですが、一魅という字はどうなんでしょう?私、魅力より魑魅魍魎という単語を連想してしまって・・・。まぁ、この作品には相応しい名前ですけど。

★★★ Excellent!!!

不思議なお話しだなあ、というのが第一印象。あとは、物語にどんどん引き込まれ最後まで一気に読んでしまいました。
主人公。彼がとても奇妙な描かれ方をしていて、正直、最初は好きになれない。主人公としては失格と言ってもよいほどにクール、と言えば聞こえはいいが、嫌味なほど言動が冷たい。むしろ、彼の特異な『何か』に惹かれて寄ってきた二人のクラスメイトのほうに読書の視点は注がれるでしょう。
ああ、主人公はこのふたりの少女なのだ。
そう思いながら読み進めていくうちに、幻の呪い姫、姉から譲られたペンダント、首が欲しい、などのホラーテイストで絡め取られ気づけば主人公の気持ちに同化している自分がいる。
見せ方が上手いなあ、と作者の企みに乗ってあとは深い物語の奥でふたりの少女と遭難です。
姉との再開。そしてラストシーンは必見!

★★★ Excellent!!!

心霊を扱ったミステリーということで、興味深く、最後まで楽しく読みました。
設定の目新しさだけで終わらず、関係者を巻き込みながら過去の真相が明らかになっていく過程が丁寧に描かれていて、ミステリー/エンタメ作品としての完成度も高いと思います。
あと主人公やヒロインたちを含め、登場人物の誰もが魅力的なのもいいですね。

★★★ Excellent!!!

最終話を読み終わった時、「え?終わり?」と思ってしまうほど、もっと読んでいたくなる作品です。

幽霊×ミステリーと言うテーマを確実に遂行されています。
文体が非常に綺麗なのでキャラ達の推理も分かりやすく、謎が解ける瞬間も爽快でした。思わず『なるほど〜!』と言葉を漏らしてしまいました。

私は最終章が特に好きです。とてもキュンとして心がじんわりします。
読み手様だけでなく書き手様にとっても最後まで読んで損はない素敵な作品だと感じました。

★★★ Excellent!!!

本格推理に「幽霊」や「心霊現象」と言ったオカルト要素を盛り込む場合、どう言い繕っても必ず出て来るのが「非現実的で推理しようがない」という、頭の固い老害どもの難癖です。
世の中には超能力で論理的に解決するミステリーはごまんとあるのに、おのれの読書不足を棚に上げて揶揄するわけです。

されど、カクヨムにおいて、それらの『邪道』とされるオカルト要素をミステリーに盛り込んだ書き手たちは数多く、いずれも佳作名作をランクインさせています。

その旗手として、本作もまた名前を連ねるべき傑作です。

幽霊の存在を信じるか否か。
丁寧に、この段階から物語は始まります。
霊にとりつかれた主人公。
さらに、霊を信じない唯物論者のヒロインと、霊体験を実感しているオカルト信者の、ダブルヒロイン体制。
ジュブナイル・ライトノベルを意識した人物配置が、オカルトミステリーを敬遠しがちな人にも間口を広げる役割になっています。

また、主人公自身が人を遠ざける孤高のぼっち気質なのも、余計な人物を登場させず、シンプルな作劇構成に貢献しています。

肝心の物語も、実に巧妙に練られています。
昨年「姉」と慕っていた女子生徒が謎の死を遂げ、その背後には「幻の呪い姫」というオカルトな噂が跋扈していた…その呪い姫が、今度は主人公に憑依してしまったらしい…?
姉の死と呪い姫の因果関係を解き明かすことが至上命題です。

霊を単なるオカルトで済まさず、存在の仕組みから交霊・除霊のメカニズムまで独自設定で構築しており、その枠組みの中で論理的に解決している点が、舌を巻きました。

そう、論理的なんです。

オカルトだから何でもあり、ではないのです。

幸い、謎解き自体は、さほど難しくありません。伏線も布石もきちんとあり、気付く人は早い段階で真相を見抜けるでしょう。
でも、それは決して、あなたの洞察力が優れているからではありません… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

幽霊や呪いといったミステリーよりもホラーよりかなと最初は思っていましたが、しっかりミステリーとしての謎の提示と解決。うまく物語を運んでいる印象を受けました。

キャラの個性も光っています。
幽霊を視る少女。幽霊を信じない少女。正反対の二人は特に。定番ですが、だからいい!

★★ Very Good!!

人というものを幽霊や呪いなどの非現実的な視点から描いた作品。
登場人物全てに与えられた人間らしい性格が滲み出て、それらが互いに接することで少しずつ変わっていく様が共感出来る。
会話中に誰が話しているのかわからなくなったり、句読点のミスがあり、違和感を覚える場面もあったものの、それを差し引いても非常に読みやすい作品だと思われる。

この作品は登場人物に感情移入するのではなく、一人の傍観者として読むことをおすすめする。何故かは、作品を読めばわかることだろう。

★★★ Excellent!!!

交霊、霊媒、エクトプラズム。
この手のネタをうまく扱えるひとは、なかなかいないはずです。
内容自体は流れるように流れ、帰結するべきところに帰結できたところでしょうか。
繊細な描写が光り、ヒロイン同士の確執は途中まで読む人を選ぶところがありますが、
――僕は大好きです(´・ω・`)!
この手の内容を下手に扱うと、抽象性の海に、僕なら沈めてしまいます。
そこをもうね、大胆にわりきって心霊現象描ける著者様の倫理観の持ちようと勇気には、非常に感服しました。

ちなみに僕は第六感の持ち主なので心霊現象は共感できるところが多々ありますですかも……?>

まあ自己喧伝はさておき、文体は本当に丁寧で、登場人物らの内面を決しておろそかにしないで書ききったことは、ほんとうによく頑張ってくださった……、いやもう……、文学としては間違いなく、完成品だと思う――。

本当にいいものを読ませてもらいました、ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

学園の元生徒会長で亡き姉を慕っていた主人公と、クラスメイトで正反対の思考を持つ女子二人と、三人の交流がとても楽しかったです。とても個性的な三人なので飽きずに読めました。

亡くなった生徒会長の躍りの相手をしたのは一体誰か。本当に「幻の呪い姫」なる死神なのか。なぜ彼女はそんな相手と踊ったのか。

物語が進むにつれてその真相が明らかになるとき、彼らは躍りの本当の意味を知ることになる。

この作品を読めば、あなたも必ず胸踊らせることになるでしょう。

★★ Very Good!!

あのダンスから、全ては始まった。

姫は誰?
ダンスの真の目的は?
「首がほしい」の意味とは?
様々な謎が生まれては解かれていく。

人間的にどこか欠落のある主人公と、正反対の二人のヒロインが繰り広げるミステリー。

最後に呪いが解かれたとき、心地好い爽快感があなたを包む。



★★★ Excellent!!!

 これほどの作品に出会えるとは思っていなかった。絶対にもっと評価されていてよい作品だと思います。
 個性的な主役と『似ているが真逆の二人のヒロイン』との絡みが絶妙です。
また、物語主題となる主人公が抱える謎と、それに関わりがある人物の抱える心の歪。
 それらが複雑に絡みあった展開は読むものを魅了します!
 是非ご一読を!

★★ Very Good!!

呪いに縛られた主人公と、異なる視点に生きるヒロインが、呪い姫の真相に迫る――。
しっかりとした地の文に支えられる今作。少々読力を問われるかもしれない。
青春を生きる少女らしい意地っ張りなヒロインと、包み隠さない性格の主人公のやりとりがとてもかわいらしい。
個人的には、題材が題材なだけに詩的な表現や、もう少しふわっとした描写が多くてもよかっただろうかとも思うが、そこは作風でもあろう。「最近のハーレムや浮ついたのはちょっと」なんて硬派なあなたに合うかもしれない作品。

★★★ Excellent!!!

 舞台は高校。一年前に従姉を事故で亡くした、やや性格の曲がった嫌われ者の少年が主人公。
 そんな彼の前に現れるのが、彼に幽霊が取り憑いていると主張する少女と、かたや幽霊などあるはずがないと主張する少女。
 クラスメイトである二人の少女の出会いを切っ掛けに、彼は彼女たちと従姉の死の真相を追うことになる。

 一人称で語られる主人公の性格は少し癖があって取っつきにくく、最初は読み手を混乱させるかもしれません。
 しかしながら、物語が進み謎が明かされ、彼の心情が解るにつれてそれもなくなっていきました。

 不器用ながらも悩み苦しみ、足掻く様は青春そのもの。
 真相を知り、自分の中に確固たる真実を築くことで成長する登場人物たちの姿は美しいと思いました。