劇の脚本に仕組まれた秘密とは――?

生徒会で活動することになった主人公、鮎。しかし生徒会執行部が行う劇の演目決めのくじ引きでおかしな事が起こり、更には生徒会の意見箱に謎の脚本まで入っていて――。
リアルな人物造形に巧みな文章、そして謎が謎を呼ぶ展開。文化祭を舞台に青春の甘酸っぱさを味わえる、どこか切ない雰囲気のする青春ミステリーです。読んでいるうちにパズルが組みあがっていくみたいに真相がどんどん明らかになっていき、本当に上手いなあ、と読んていてため息が出ました。
個人的には鮎と敷島の絶妙な距離感と作品全体に漂うセンチメンタルな雰囲気が凄く好きです。
前作『ジャンピング・ジャック・ガール』のファンは勿論のこと、前作を読んでいなくても楽しめる作品です!

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