運命に、立ち向かえ。守られるだけでは、なくて。 たつみ暁
フェルム大陸で唯一人、濁り無き言の葉『アルテア』を用いて様々な現象を起こす事の出来る、『アルテアの巫女』エン・レイ。
セァクの王姉として生きて来た彼女のもとに、冷戦状態にある隣国イシャナの王との政略結婚の話が訪れる。
しかしイシャナに向かう途上、婚礼の一団は異形の怪物・破獣(カイダ)に襲われ壊滅。生き残ったエン・レイを救ったのは、『黒の死神』の異名を持つ、イシャナの英雄インシオンであった。
『姫』と『英雄』、あるいは『魔女』と『死神』の物語。
自サイト『七月の樹懶』からの転載です。小説家になろう、エブリスタ、セルバンテスでも同作品を掲載しています。
目次
完結済 全165話
更新
- 第一部:アルテアの魔女と黒の死神
- 序章 燃える街と血の雨と
- 第1章 セァクの祖神祭(1)
- 第1章 セァクの祖神祭(2)
- 第1章 セァクの祖神祭(3)
- 第2章 黒の英雄との邂逅(1)
- 第2章 黒の英雄との邂逅(2)
- 第2章 黒の英雄との邂逅(3)
- 第2章 黒の英雄との邂逅(4)
- 第3章 与えられた名前(1)
- 第3章 与えられた名前(2)
- 第4章 狙われた巫女姫(1)
- 第4章 狙われた巫女姫(2)
- 第4章 狙われた巫女姫(3)
- 第4章 狙われた巫女姫(4)
- 第4章 狙われた巫女姫(5)
- 第5章 不信と信頼と(1)
- 第5章 不信と信頼と(2)
- 第5章 不信と信頼と(3)
- 第5章 不信と信頼と(4)
- 第5章 不信と信頼と(5)
- 第5章 不信と信頼と(6)
- 第6章 そこにいた敵(1)
- 第6章 そこにいた敵(2)
- 第7章 光(レイ)と影(イン)(1)
- 第7章 光(レイ)と影(イン)(2)
- 第7章 光(レイ)と影(イン)(3)
- 第7章 光(レイ)と影(イン)(4)
- 第8章 憎しみを断ち切るアルテア(1)
- 第8章 憎しみを断ち切るアルテア(2)
- 第8章 憎しみを断ち切るアルテア(3)
- 第8章 憎しみを断ち切るアルテア(4)
- 終章 新たなる道へ
- 第二部:アルテアの魔女と南海の王
- 幕間 まもりたいもの
- 序章 凍りついた心
- 第1章 セァクの巫女姫は今(1)
- 第1章 セァクの巫女姫は今(2)
- 第1章 セァクの巫女姫は今(3)
- 第2章 暗転(1)
- 第2章 暗転(2)
- 第2章 暗転(3)
- 第2章 暗転(4)
- 第2章 暗転(5)
- 第2章 暗転(6)
- 第3章 異郷の地にて(1)
- 第3章 異郷の地にて(2)
- 第3章 異郷の地にて(3)
- 第3章 異郷の地にて(4)
- 第3章 異郷の地にて(5)
- 第4章 英雄の本音(1)
- 第4章 英雄の本音(2)
- 第4章 英雄の本音(3)
- 第5章 つかめない衣(1)
- 第5章 つかめない衣(2)
- 第5章 つかめない衣(3)
- 第6章 もうひとつのアルテア(1)
- 第6章 もうひとつのアルテア(2)
- 第6章 もうひとつのアルテア(3)
- 第6章 もうひとつのアルテア(4)
- 終章 やってきたもの
- 第三部:アルテアの魔女と未来の彼方の子供達
- 序章 リフレイン
- 第1章 喪失(1)
- 第1章 喪失(2)
- 第2章 燃ゆる南海の国(1)
- 第2章 燃ゆる南海の国(2)
- 第2章 燃ゆる南海の国(3)
- 第3章 海底の氷女王(1)
- 第3章 海底の氷女王(2)
- 第3章 海底の氷女王(3)
- 第3章 海底の氷女王(4)
- 第3章 海底の氷女王(5)
- 第4章 終焉を見た者(1)
- 第4章 終焉を見た者(2)
- 第4章 終焉を見た者(3)
- 第4章 終焉を見た者(4)
- 第4章 終焉を見た者(5)
- 第4章 終焉を見た者(6)
- 第5章 二人きりの夜(1)
- 第5章 二人きりの夜(2)
- 第6章 別れの朝(1)
- 第6章 別れの朝(2)
- 第7章 背を押され(1)
- 第7章 背を押され(2)
- 第7章 背を押され(3)
- 第7章 背を押され(4)
- 第8章 最後のアルテア(1)
- 第8章 最後のアルテア(2)
- 第8章 最後のアルテア(3)
- 第8章 最後のアルテア(4)
- 終章 未来の彼方へ
- 番外編:虹色の想い
- 彼女がごはんを作ったら
- Call My Name
- 込められた想い
- 勝利の女神の口づけは
- 白薔薇に込めた
- 夏祭りの夜(1)
- 夏祭りの夜(2)
- 夏祭りの夜(3)
- 狂った歯車(1)
- 狂った歯車(2)
- 狂った歯車(3)
- 狂った歯車(4)
- 酒は飲んでも呑まれるな
- 春の日に(1)
- 春の日に(2)
- 夏が過ぎたら(1)
- 夏が過ぎたら(2)
- いつか終わる冬の話(1)
- いつか終わる冬の話(2)
- いつか終わる冬の話(3)
- いつか終わる冬の話(4)
- いつか終わる冬の話(5)
- 別れの秋
- たしかな幸せ
- 想いを継ぐ者
- そしてまた巡り来る
- 前日譚:紅の鬼神
- 1 ある夜の事
- 2 紅の鬼神
- 3 運命の出会い
- 4 鬼神の妹
- 5 碧眼の魔女
- 6 驟雨(しゅうう)の惨劇
- 7 いなくなった者達
- 8 影という名の光
- 9 流れる歳月
- 10 去りゆく光
- 11 鬼神の最期
- 12 愛して、生きる
- 続編第一部:死神の継承者と西方からの訪問者
- プロローグ 影走る
- 1 巫女姫と英雄の息子
- 2 カナタとカナタ
- 3 かくして事件は起きた
- 4 邂逅
- 5 西方からの訪問者
- 6 壊れたペンダント
- 7 心の国境線
- 8 ひきつれた傷
- 9 夕餉の後に
- 10 触れた唇
- 11 星空の下で
- 12 怒りの拳
- 13 ユーリルの正体
- 14 欺いた者
- 15 決着
- エピローグ いつかの約束
- 続編第二部:死神の継承者とアルテアの魔女
- プロローグ 取り戻せない命
- 1 アイドゥールの冬
- 2 不穏の種
- 3 破獣(カイダ)再び
- 4 『神の血』の味
- 5 還ってきた者
- 6 ユーリルとの再会
- 7 女三人寄れば
- 8 正義という名の悪魔
- 9 王太子との対面
- 10 継承
- 11 『血』の代償
- 12 彼女の決意
- 13 船上は戦場になる
- 14 氷女(ひめ)王の招き
- 15 始まりの地で
- 16 アルテアの束縛
- 17 正義の在り処
- 18 カナタのアルテア
- 19 アルテアの魔女
- エピローグ 死神の継承者
おすすめレビュー
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★★★ Excellent!!!
人の醜さも優しさもいとおしさも、全て詰まったファンタジー 服部匠
「アルテアの魔女」と呼ばれる言葉(言の葉)を操る、健気な姫巫女・エレと、死神と畏れられる英雄・インシオンを中心に紡がれる、ロマンあふれる異世界ファンタジー。
強大かつ呪われた力を持つメインキャラクターたちは、時に力や立場に酔いしれ、過った選択さえします。しかし、その心の弱さや、降りかかる災難・困難を乗り越えていくことで、他人の痛みを分かち合い、幸せに生きる世界を作ろうと全力で戦っていく所が、この作品の魅力だと思います。
ヒロインのエレは健気さと純真さを持ち合わせた「姫」ですが、決して守られるだけの、都合がいいだけのキャラクターではありません。年ごろの女性としても悩み、時には自分の中にある闇や悩みとも真摯に向き合っていく姿は、強く、気高く、それでいて親しみの持てる素敵なキャラクターです。
ヒーローたるインシオンとの甘やかで真っ直ぐな恋の行方も、丁寧につづられています。
異国情緒あふれる描写の中には、現代の読者たる私たちが「おや、これは……」と思うような、親しみのあるものもあり、それが世界観の広がりを一層際立たせています。ただの「異世界ファンタジー」でない辺りに、作者さんの度量と工夫が見られます。
真っ直ぐで優しく、ひとの気持ちを信じている、そんな熱い物語が読みたい方、素直な姫とクールなヒーローが恋に落ちていく様を楽しみたい方にお勧めしたい一作です。
★★★ Excellent!!!
運命に立ち向かおうとする人の姿は、いつだって私たちの胸を打つ。 柾木 旭士
長年相争ってきた二国のはざまで翻弄されるのは、奇跡の力を宿す少女エレ。様々な思惑が絡み合う中旅するエレは、自らの持つ力の真実を知る――
超常の力を持つがゆえに、過酷な運命の流れに巻き込まれることとなったエレが、剣士インシオンと出会うことで、人生の大きな転機を迎えることになります。
この出会いがエレにもたらす精神的成長、そしてロマンス。この二つが、この作品の大きな見どころといえるでしょう。
王女として育ちながら、突如として厳しい旅路に投げ出されることになったエレ。苦難の連続の中で、彼女はどう変わっていくのか。
エレを助け、護るインシオンは、英雄と呼ばれる存在。無敵のヒーローのようにも見える彼にも、人知れぬ葛藤があります。
そんな二人は、互いに影響し合い、徐々にこころを通わせていくのですが――この過程に、読者はあるいはやきもきし、あるいは胸躍らせることでしょう。
東洋風とも西洋風とも、はたまた中東風とも違った――あるいはそれらがミックスされたようにも感じられる独特の世界観も魅力の一つ。その土地土地の気候風土、そして食べ物の違いなども、丁寧に描写されています。
そして、手に汗握るバトル。迫力とスピード感が両立する描写は、見事のひとことです。
第一部という一つの大きな山を越え、エレは自らの生きる道を選択することになります。これから彼女、そして仲間たちはどのような旅路を歩…
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