ご存知ですか? 色彩コーディネーターは、殺人光線飛ばす戦士なんです!

嘘だと思うなら本書を見よ!

・本格ミステリーかと思いきや、色彩知識に基づく異能バトルに近い物語でした。異能者の能力による犯罪を、理屈で解き明かすミステリー。もちろん現実には実現不可能なトリックや術が出ますが、それが許される世界観は構築されてあると思います。言葉遊びもかなり多め。ルビが中二心をくすぐっていきます。

・異能者が人間離れした技を見せる、通常のファンタジーとは、やはり立ち位置が少し違うと感じました。
山田風太郎の忍法帖とかイメージすると近いかもしれません。山風が不死の忍者や軟体人間、吸盤人間といったびっくり人間に対し、自身の医学知識を駆使して彼らの異能に理屈づけをするのをご存知でしょうか? 現実にはありえないけど、変に理屈は通っていて、そこには不思議な説得力がある。
この作者様ももそうした説得力を武器にしていると思います。山風にとっての医学知識が、この作者様にとっては色彩学の知識なのでしょう。

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