優しくて、微笑ましくて、まっすぐで、それだけ悲しい

結局、一番好きなのはサクでした。

主人公は友とすれ違い、友は後に世界を滅ぼす敵となって舞い戻る……という展開は王道なんですけど、現実世界を舞台にしてそれ書くのって難しいのだと思います。だって、普通はアメコミかファンタジーの中にしかいないですもん、一個人の力で世界を滅ぼすような宿敵。
しかしこの作品は、その書くのが難しいことを、知識と筆力によってしっかりと形にしていました。私はその意味で、サクというキャラクターは、この筆者の「書く力」がなければ創造できなかった宿敵であると感じています。だからこそ尊く、魅力的なんだと思います。

しかしサクは宿敵としての格だけでなく、まっすぐでどこか不器用な若さを備えていていました。それが彼をより一層素敵な悪役に仕上げていたと思います。

ちなみに好きなキャラは次点がアルトで、次はラクシュでした。

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