『ジャクリーンの腕』が、機械への偏見を打ち砕く

まず、題材がめちゃくちゃいい!

機械への偏見。まだあまり掘り下げられていませんが、それでいてホットな話題です。
最近だと、AIが描いた裸婦画が5000万近い値で落札されたニュースがありましたね。その絵を「冷たくて暗くていかにも機械的に感じる」なんて言う人を見たことがあります。高性能義手で演奏するピアニストのジャクリーンの演奏に対する「面白みがない」という批判の声に、似たものを感じました。
だからこのSFは「自分たちとは縁のないフィクション」とは言い切れない気がします。だからこそ、あのラストは鮮烈ですね。自分も他人のことは言えませんわ。

この作品は、機械への偏見を揺さぶる力を見せつけてきます。それは、最後の瞬間まで。

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