たたりがみ

★あらすじ


銀嶺市の郊外にひろがる林野の綾樫郡に、八蛇神社という廃れた神社があった。
この神社に侵入した桃井文太郎という初老の男が首を斬られて、変死する。
その惨劇を、ひややかに見届ける２人の女の姿。
それは八蛇神社の主・太田梨神と、桃井が学生時代に殺した少女・木下まつりであった。

じつは事件現場の神社は、強引なビジネスで芳しくない評判のニューランドマーク社によって強引に買収されており、リゾート工事が控えていた。
綾樫郡の土地を同社の苛烈な手段で買い叩かれた地主の富田靖史は、病躯をおしてニューランドマーク社に恨みを晴らすことを望み、探偵を雇うことにする。
私立探偵の土岐完治と息子で助手の肇の二人は、破格の依頼料を提示されたうえで、これを受ける。
富田によれば、かれが紹介するところの太…続きを読む