概要
※本作は、基本的に章ごとにエピソードが完結する一話完結タイプとなっております。
古来より武勇が尊ばれる島国、シーラント王国。
天下泰平の世にあっても、この国では武術というものが非常に盛んであり、人々にとっては欠かせぬ存在である。
王侯貴族から一般庶民に至るまで、武術を修める者は数知れず――そんなシーラントにあって、マーシャ・グレンヴィルは齢二十にして国の頂点をきわめた無双の女剣士であった。ゆえあって若くして一線を退いたマーシャは、現在二十八歳。王都レンにて貸し部屋業を営みながら、半隠居の気ままな日々を送っている。
しかしひとたび悪の手
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!痛快なアクション小説が読みたいならこれ!
小説家になろうから追いかけてきました。
ほかのレビューにもある通り、とにかくバトルの描写がすごい。
様々なシチュエーション、様々な武器を用いての戦いが描かれるが、どれも迫力たっぷり。
架空の西欧風世界が舞台となっているが、政治体制や社会情勢の作り方が実に上手い。封建制から中央集権に移行しつつある状況であることがはっきりと描かれており、WEB小説でよくある安易な「中世ヨーロッパ風」世界観に辟易している身としてはポイントが高い。
主人公以外のサブキャラも、美少女からおっさんまで皆生き生きとしており魅力的。
分量は多いが、数万~十万字程度で話がまとまる一話完結タイプであり自分のペースで読み進めるこ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読み応え・面白さ抜群。『剣雄綺譚』がライト文芸界の新潮流となる!
2017.6.4レビュー改訂
何といってもバトルが熱い!
主人公マーシャ・グレンヴィルとその周囲の個性的なキャラたちが、ある時は巨大な陰謀に立ち向かい、またある時は剣士としての誇りを胸に死闘を繰り広げ、またある時は不可解な犯罪に迫ろうとする。バラエティー豊かな物語に説得力を与えているのが、やはり多くのレビュワーさんたちが賞賛するように、迫力ある戦闘シーンを描き出す筆力だと思います。
第一話『剣士マーシャの酔憶』よりも、第二話『剣士ヴァートの回生』のほうがややラノベ寄りでしょうか。ヴァート少年の周りに集まってくる凄腕の美少女たち、でも不愉快なハーレム要素はありませんからご安心を。
完結済…続きを読む - ★★★ Excellent!!!剣客商売 in ファンタジー
50万字以上もあり、読み応え充分。
読み中途でのレビューをご容赦ください。
女流剣士マーシャの侠気、その人情、人柄など、年代の差にも関わらず、なぜか、秋山小兵衛を連想させられました。
弟子のミネルヴァはさしずめ佐々木三冬、という印象です。
秋山大治郎に当たる登場人物は不在なものの、ミネルヴァのボディガードがとてつもなく魅力的。
最近の映画だと「キングスマン」に登場する、女用心棒ガゼールを思い浮かべました。
以前、パラサイト・イヴの瀬名秀明氏が「日本の剣劇と西洋ファンタジーの融合は面白くなる」と語っていたことを思い出します。
アクション描写、剣戟描写もさることながら、個々人の情感を大切…続きを読む - ★★★ Excellent!!!まさにハイファンタジー
精巧に作り込まれた世界観が細やかな筆致で描かれており、王都レンの空気が伝わってくるようです。ちょっとした食事のシーンや賭け事の場面などから、この世界で生きるマーシャたちの暮らしが感じ取ることができます。
そして戦いの場面は圧巻の一言。作中には様々な流派の武術が登場しますが、その質の伴った描写からはそれらの武術が実在しているようにさえ感じられます。特にアイの話で登場した『雷電の歩』には唸らされました。パワーやスピードのみでなく、やや意外な形の奥義です。作中では剣対剣だけでなく拳術や様々な武器を持った相手や、一対多数などとバリエーション豊かな戦いが描かれています。
今後もマーシャ達の生きる姿を追…続きを読む - ★★★ Excellent!!!次世代の娯楽小説はここから始まる
ネット小説で、大人(というより、おっさんですが)の再読に堪える小説に出会えるとは望外の喜びである。
手に汗握るチャンバラ、多彩な登場人物、一話ごとに趣の異なる展開など、賞賛すべき点は多数。一見、重厚で古風な語り口に見えながら、実はストレスなく読み進められる文章も良い。また、架空の都市を舞台にしながら、「江戸情緒」ならぬ「レン情緒」を感じさせるあたり、作者の実力であろう。久しぶりに、心から「ワクワク」できる小説に出会えたと思う。
「ライトノベル」を卒業して、次に何を読もうかと迷っている中高生の諸君には、ぜひ『剣雄綺譚』を手にとってほしいと思う。きっと、古いようで新しい娯楽小説の世界の虜に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読めば読むほどどっぷりハマれる、新感覚の剣戟譚!
作者キャッチコピーのとおり、まさに「新しい時代小説」です。しかも、単に舞台や人物を異世界に置き換えたというだけでなく、この小説にしかない魅力に、読めば読むほど引き込まれていく、そんな小説です。
登場人物がみんな生き生きしていて、いつのまにか自分もマーシャたちと一緒に酒場で宴会しているような気分になったかと思えば(料理もすごく美味しそう)、戦闘シーンでは緊迫感とスピード感がすごいです。
全話を読みきるには相当時間がかかりますが、読み始めればすぐにハマれること請け合いです。もし書籍化されたらシリーズ買い確定。海外ドラマとかで実写で観てみたくなりました。
完走しました! 続きが早く読みたい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!異世界ファンタジー×剣豪小説ブーム到来の予感?
エンタテイメント小説としての完成度が高く、一度読み始めたら止まらなくなる魅力を持った作品だ。西欧風異世界が舞台だが、魔法やモンスターといった要素はない。そこで繰り広げられるのは、剣戟の音響く胸躍る冒険譚である。多くの読者に自信を持ってお薦めできる。
本作の優れた点は主に二点。
何といっても戦闘シーンに迫力がある。多人数が入り乱れる乱闘シーンもテンポよく、躍動感がある。登場する架空の武術には、
「そんなの無理だろ!」
と突っ込みたくなる部分もあるが、それもまた楽しめる要素の一つ。
次に、人物造形が秀逸である。単なる記号的なキャラクターではなく、苦悩しながらも前向きに生きようとする人物…続きを読む