読み応え・面白さ抜群。『剣雄綺譚』がライト文芸界の新潮流となる!

2017.6.4レビュー改訂
何といってもバトルが熱い!

主人公マーシャ・グレンヴィルとその周囲の個性的なキャラたちが、ある時は巨大な陰謀に立ち向かい、またある時は剣士としての誇りを胸に死闘を繰り広げ、またある時は不可解な犯罪に迫ろうとする。バラエティー豊かな物語に説得力を与えているのが、やはり多くのレビュワーさんたちが賞賛するように、迫力ある戦闘シーンを描き出す筆力だと思います。

第一話『剣士マーシャの酔憶』よりも、第二話『剣士ヴァートの回生』のほうがややラノベ寄りでしょうか。ヴァート少年の周りに集まってくる凄腕の美少女たち、でも不愉快なハーレム要素はありませんからご安心を。

完結済みの最新話『剣士マーシャと怪盗』もまた、満足いく内容でした。迫力の忍者(?)バトルも面白かったですが、話が進むにつれて、登場する各キャラの背景や人間関係が深く掘り下げれらるのがすごくいいです。

池波先生の『鬼平犯科帳』がアニメ化され、時代小説ジャンルが再び脚光を浴びている今、このジャンルが次のブームを作ってくれればと願っている私にとって、今一番お勧めするのが『剣雄綺譚』であります。

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