ファンタジーの中に、息づく人びとの暮らし。

ファンタジーの中に、息づく人びとの暮らし。

ルークの旅路の中で、目に触れる景色、出会う人びと。


何気ない一コマにも、その土地で、国で、生きる人の息吹を感じます。
作られた物語よりも、まるで旅の記録、国の歴史や、情勢を見るようで。

拝読していると、垣間見えるのは、広大な国土の様子と共に、
そこに住む、一人一人の存在です。

国を描きながらも、細部にまで隙のない描写は、住む人間の存在さえも、描き出し、
読む者を惹き込みます*


ルークとイスマイーラの緊迫した会話に、息を飲みます。

誇りと怨み。 戦いに向かうとは、どういうことか。

イスマイーラの想いは、過酷な中を生きた者の、ある種、
真実ではないかと、思えます。


一声かけたらという彼、
思わず笑いました* 二人の関係は、味わい深く胸に染みます*

また、自身を振り返り、想いを巡らせる、ルークもまた、素敵です*


ルークとして生きるか、ルシュディアークとして生きるか。 
考えさせられました。


アルルとウィゼル、アリーの場面も驚きました。

アリーのこと、その考えも、
ありえると思えます。


人と竜。

それはまた、
人の弱さ故にでしょうか‥*

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