少し未来の時代へ向けた、声援

橋の上で待つ、老人の想いは、甘く切なく。
静かに、胸に染みます。

彼の待つ場所は、現実とは別の世界。
物語の舞台は、バーチャル空間でした。

機械を学び、努力して、バーチャルの空間で待つ様子。

その想いは、不思議と、悲しみだけでなく、
未来への期待と、温かな思いも混ざっています。

近未来的な、舞台を描く物語。

時には、技術の進歩を悪しく捉えたり、
自然の破壊を、悲しむ捉え方もあるかもしれません。

けれど、この物語の中で、
未来や、バーチャルの世界は。
公平に捉えられているように思いました。

もちろん、危険な面も備えている世界、
でも、こんな風に、老人や、居る人々を誰かが見守ったり
バーチャルの世界を、整備したり、創ってくれる人が居る。

この物語は、少し以前に書かれているお作品でございますが、
すでに時代の先を読み、現在は、現実が、少しこの物語に
近づいているような気がします。

人間の想いは、現実。
精神的感覚が強まる世界で、
人はより自由に、また様々な思いや目的を持って、
バーチャルの世界に訪れ始めています。

少しずつ、バーチャルの世界に触れ始めたこの頃。
この物語の、未来を予感する様子が、
現実味を帯びます。

現在も、バーチャルの世界を見守ったり、創り出す方々が居ます。

きっと、この物語の主人公や、老人の想いも。
空想ではないと思いました。

橋に刻まれた刻印。

少し未来の時代へ向けた、声援に感じました。