うぉーけん

世界になじめなかった彼女のことを、私は、どうしても見過ごせなかった。

『掟』を破ったことで追われている吸血鬼の女、エリ。エリは国外逃亡しようと忍び込んだコンテナ埠頭で、純白の少女に声を掛けられる。少女は『掟』を破った罪人を始末する『処刑人』だった。…

冷戦期に作られた戦略核ガンシップ『バズヴ・6』は半世紀の間飛び続けていた。バズヴ・6のパイロットは、政変によって放棄されたことも知らずに、任務を遂行し続けていた。そんなある日、パ…

宇宙の隅々までその名を轟かせている伝説の男、ジョン・バロック。偉大なジョン・バロックは、アルファ・ケンタウリ星系にあるメガ・ナイトクラブを訪れていた。だかそれは輝かしいジョン・バ…

大学生の一条は夏休みを利用して、あるバイトをしていた。それは姿を隠し人に混じっている異形、『偽人』を狩るというものだった。ところが、一条の雇い主である木下呼子もまた『偽人』であり…

古代ギリシアより残るある島に伝わる物語がある。日食の夜、山頂に行くと、肌を重ねる二人の女を見るというものだ。海を見る白い女と、その背中に体を預ける黒い女。二人は夜とともに姿を表し…

【チェンジリング】 一九四九年、ウィーン西駅。 戦火の爪痕が残る芸術の都。シビルは自分によく似た女に出会う。 【黒い雨、赤い傘】 一九七八年冬のロンドン―― 英国保安局――通称…

『宇宙人』に攻め込まれて、地下へと逃げ込んで生活を続ける人類。 日々奮闘するが『宇宙人』の魔の手はじわじわと人類を追い詰める。 かつて、最愛の人を『宇宙人』との戦闘によって失…

　かつて米軍の特殊任務部隊を指揮した名うての狙撃手は、ある作戦の失敗を機に階級と、それ以上に価値ある多くを奪い去られた。 　軍を離れ、すべてから逃れるために民間軍事会社の一員とし…

巨大情報都市【S-O-W】へ単身上京した電脳少女織部わかばだったが、いくら探しても希望の職は見つからない。ワラにも縋る思いでたどり着いたのは……都市最大の禁職【逃がし屋】だった？…

帰らざる日々は今も心の中に

200PV御礼。自主企画「筆致は物語を超えるか」【雪を溶く熱】のプロットを元にしています。 https://kakuyomu.jp/works/11773540548978193…

静岡県立L中学校の美術部部長、喜緑エリは卒業後絵を描かなくなった。それは彼女が夜桜サキに、後に気鋭の画家として名を馳せる少女に自身を描かれたからだった。

雨を見ている彼女と、雨に濡れる私。

とある組織の殺し屋として働いている望月カンナは、帰路の途中、殺したはずの女、椛田と再会する。 真夜中、土砂降りの路地、街灯だけが彼女らを照らす中で、殺し合いが始まった…… 肉弾…

賞金稼ぎのエリーとダニエラは賞金首のカールソン・ヒルを捕まえるために、地上300mの高さからダイブする。敵のアジトへ見事な強襲をかけたエリーとダニエラだったが、そこにカールソンは…

第十六回殺伐感情戦線　お題「嘘」 ちょっとした嘘で友達に大怪我させちゃった女の子と、あえて大怪我した女の子の話だよ、よろしくね 割と正統派に百合百合してます（当社比） 事故シーン…

エッセイみたいなもの。 日常とか、観た劇とか、読んだ本とか、象とかたぬきとかのことを書くよん。

長野県を境に17年に渡って、ただ睨み合いを続けるだけの戦争は継続戦争と呼ばれた。 いつからか哨戒線のむこう、荒れ果てた無人の集落にある神社へ向かう者が現れ始める。

もう取り返しがつかないよ、あんたのしたこと。

女子高生の長壁伊月は、友人の瀬那佳音に誘われて奇怪な人形展を訪れる。会場で出会った黒尽くめの「案内人」に導かれるようにして、ふたりは胸に裂け目のある人形と邂逅する。それ以降、伊月…

人工生物を作りだす編み師の娘、エイル。彼女は父の造った生き人形、カーラと家で父の帰りを待っていた。だがそこに、悪漢たちが侵入してきて…… バイオパンクアクション主従百合短編小説

大切な宙水浴へ行く約束をした日に、たんぽぽ酒の飲み過ぎで入院した「私」は、「彼女」と病院の中庭で海水浴を楽しみ、お医者様に怒られます。

病魔に侵された都市。 重く立ち込める暗い空。 廃墟同然の球場、聖なるマウンド。そこで…… 僕は彼女と二人だけのキャッチボールを続ける。 ２０２０、失われた年。 突然の災厄が、この…

自らが殺した被害女性の葬儀に参列した犯人は、遺体に左手首があることに驚く。後味の悪い短編ミステリー。

テーマは「ファンタジー×ＳＦ」 とある戦場空域。 単機で侵攻してきた敵の新鋭戦闘機に対して、 スクランブル発進した旧式戦闘機が一戦交えた…… その直後と、しばらくしてからのお話…

『これで会わない人ってのは元々人生に余分なものだったんだって思うくらいでさ』 　オンライン飲み会で叔父さんがそう言って、僕は余分な物について考える。 　余分な物ってなんだろう。例…

埋め立て処分場でがらくた漁りをしている男、オットー。ある日、彼はがらくたの中に、美しいアンドロイドの生首が埋もれているのを発見する。彼がその生首を家に持ち帰ると、それをきっかけに…

その日、終焉監獄に連れられてきた罪人は、記念すべき99999号の名を賜った。 もはや忘れ去られた罪である『虚偽罪』にて収監された男は、紙とペンを要求した。 そしてその手によって…

近未来の空。次世代機を駆る二名のパイロット――ソラノとカミールは喫煙所で旧交を温める。彼女たちは交わってしまう運命を知る。将来の敵国に所属する友人に、カミールは約束の言葉を投げか…

私は音楽が好きだ、なんて思って音楽の専門学校に入るのだけど入って数か月で「あ、私音楽好きじゃねーな」と悟ってしまう。 私の好きってろくなもんじゃない。 でも呪いの漫画か流行って人…

ゾンビパンデミックを生き延びた少女、カナ。彼女は封鎖区域の中、捨てられた母校に居た。親友のマコとの約束を守るために…… ポストゾンビアポカリプス百合短編 Twitter企画「…

二百十二番目のカプセルで少女は目覚めた。その時見たのは、船殻に穿たれた展望窓の外にある、大きすぎる太陽だった。

pixiv百合文芸2で最終選考に残った作品を大幅に改稿したものです。 この景色を、ずっとあなたに見せたかった――。 地球が過ちと死の象徴になった未来。少女二人はいつか地球…

美しい髪を持つ女を殺し、その頭皮を自分に移植することで完全な美を体現しようとする女、『天牛』。今回の目標は、美しい黒髪をもつ『鴉』と呼ばれる女暗殺者だった。天牛は鴉を人気のない路…

「スカーは黙り込み、奇妙な間ができた（略）そんな反応は初めてだった。何かを言いたくないような、そう、言いよどんでいるように見える……言いよどむ？　そんなことが、アンドロイドにあり…

26世紀、重力制御技術と空間跳躍技術を実用化した地球人類は、母なる太陽系を超え外宇宙へと進出していた。 大航宙時代の幕開けである。 しかし”コロン《コロンブス》の悲劇”を繰り返さ…

自分の戦闘用義手を新調しようと『がらくたジェイクの店』を訪れた男、ジェローム。ジェロームは店主のジェイクに武器内蔵腕を見繕うように頼むが、サイバネ狂いのジェイクの熱弁は思わぬ方向…

人類による海洋汚染が蛸に超進化をもたらした！爆発的な神経系の発達により、人間並みの知性を得た蛸たち。彼らは海底都市『オクトポリス』を作り、文明を築いた。そして、蛸たちは海の平和を…

夏休みまっただなかのある日。優良乃（ゆらの）は、友人の昼子（ひるこ）のために、アイスクリーム屋さんへ買い出しに行っていた。ある事情から大好物なのになかなか食べることができない昼子…

昔々、ある国に、深い霧が出る山があった。 それは、人ならざる者たちが跳梁するに相応しいほどの、白。 麓の村では、そこに怪生が出ると噂されていた。 そこに、霧に穴を開けたような、黒…

べデル砂漠を越えてデヘラ村へやって来たウェンラは、ドナとその娘カラに夕食を恵んで貰う。ドナによると、最近グドーという悪党がやってきて、村人たちを不当に虐げているという。それを聞い…

　この街には霧が満ちている。 「この街ではね人は死んだら霧になるんだよ。少なくとも昔はね」 　そう最初に私に教えてくれたのは同じクラスの津城望美だった。 　死んだら霧になる、自分…

「霧」の中から発見されたメモ。

友人のアキとともに自殺を試みた「私」は、目を覚ますと見知らぬ場所にいた。四方を霧に囲まれた、凝固した海。〈霧海〉と呼ばれるその世界で、「私」は不思議な少女ルルに出会う。並んで海面…

流体金属強化骨格『アモルファス・アーマー』を身に纏った男が、その補助AI『トランスレーター』と共に、復讐の為に遺棄された地下都市へと侵入する。廃墟と化した地下都市で、感染性タンパ…

7100PVありがとうございます。 地方の田舎のお隣同士三十路の幼馴染み、独り暮らしの文系宿守のユクエと家族と同居の竹細工職人ヨツバ。 お隣といっても数百メートル離れてしまうよう…

「お会いできて、全然嬉しくありませんわ。ご主人さま」 しがない勤め人である凛は、恋人の奈緒を病で失い、失意の中すさんだ生活を送っていた。しかし、ある日マリィと名乗るメイド型アンド…

雲よりも高くそびえたつ階段都市クルケアン。最下層に住むセトは幼い頃から頂上を目指しては失敗していた。その様子を見守っていた都市の住民は、セトが上層に近づくほどに捻じれた歴史の真実…