うぉーけん

空から襲来する〈天使〉は、人間の重ねた罪の結晶と信じられていた。罪を償いきれば〈天使〉もまた消える――そんな教えに歯向かい、自らの手で戦うことを決めた少女たちがいた。三年前の戦い…

歪な発展を遂げた都市で、身体拡張を受けた二人組が裏切り者の仲介者をシバきに行きます。

内なる神『グレート・マザー』を信奉するディストピア都市『グレート・マザー・ヘイロウ』。異端者を狩り、その街を守る審問官であるセシリアは、同じく審問官であり幼馴染でもあるクララと共…

無限に続く縦穴の中。落ちる彼女と、待つ私。

貴女に操られるように、私は己の心臓に銃で穴をあけた。 ぽっかり空いた小さな穴。埋められるのは貴女しかいない。 だから、私は貴女の心臓が欲しい。 とある時代。とある場所で。 これ…

桐子の胸に穴が空いた。胸に穴が空いただけなら私にとってはどうでもいいことだし、穴が空いたからといっても人間案外死ぬものじゃなくて桐子はいつも通り生活しているしせいぜい体育の時間に…

旱魃に見舞われた村を救うべく、十三人の娘が〈土神〉の棲むという洞窟へと送り込まれる。十二人は〈土神〉に出会う前に死に、生贄として役割を果たせるのは「私」のみとなる。自分を食べて怒…

殺伐感情戦線第6回「冷蔵庫」より おねーさんにおいしいものを食べさせてもらうおちびさんの話だよ、よろしくね。 2021/09/05　違法コピーサイト発見にともなう対応 本作の…

2800PV御礼。 ごくごく単なる日記みたいなもの。書きたい時に書きます。

かつて。「彼」から贈られた手紙のことを思い出した。 そこに綴られた流麗な言葉が、在りし日を生きた人達の姿を如実に思い起こさせる。 朝、樹の上で目が覚めた「彼女」は、世界を見下ろし…

風、風、吹くな。シャボン玉飛ばそ 愛する我が子よ、子供たちよ。どうか元気に生きてほしい。 童謡を用いた創作小説です。 1話　小説 2話　演劇用資料

湊波さまの自主企画に参加させていただきました。 https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054888031002 自作についてえげつない…

未来に遺せるものとは果たしてなんだろう 文明が崩壊し、荒廃してしまった世界に立ち、それを思う それでも、わずかでも希望があるのなら 「彼女」は眠りにつき、「彼は」守り人となった …

貧乏ライターの猫山猫太郎は、家ごと異世界に飛ばされた。 おっかなびっくり家の外を覗けば、そこはまるで無人島のような、未知の動植物が生息する空間。 不思議なことに、電気ガス水道イン…

レイチェルには生まれつき、人間に取り憑く「影」が見える。彼女の目に映る人間の大半は、醜くおぞましい化物だった。今の同居人のラナは、「影」に憑かれていない美しい女だったが、性格はい…

世情が騒乱していたあの日々。わたしのうつくしかった姫は、どこか遠くに行ってしまった。

　エァンは神に祈らない。 　かつての地獄を生き延びた《回復者》エァン。穏やかな余生を過ごす彼女の元へやってきた依頼はかつてのパートナーの粛清だった。 　ティミリ、今度こそあなたの…

新しい病院に移ってきた「私」は、治療の合間、旧友の月乃に手紙を書き続ける。治療のこと、投薬のこと、検査のこと、あらゆる苦痛を詰め込んだ手紙は、「私」に同情的な看護師の深瀬に託され…

砂漠の街に送り込まれた狙撃手は、街の番人と呼ばれた狙撃手の女を殺した。 吹きすさぶ砂塵に流れる血は、二人の交わりの始まりで、終わりだった。 殺伐感情戦線第七回「砂」参加作品。

――サラサラ。サラサラ。 耳に聞こえるのは、ずっと響いていた砂の音。 彼女は私を親友と呼んだが、私は彼女が好きだった。 叶わぬ恋心を口にする代わりに、私は繰り返し夢を視る。

熱と渇きが容赦なく罪人の魂を削る砂漠においては、もっとも慈悲深い女が処刑人となる定めがあった――千と一代目の処刑人イマンは、一口の水を盗んだ少女ズレーカを斬首すべく、街へと向かっ…

　私の友人の有山茜がその愚かで儚い一生を17歳であっさりと終えてから次々と人が砂を吐いて死亡する。 　終わっていく世界。 　呪いっていうなら私を呪い殺せよ、あーちゃんさぁ。 …

長編終了後の充電期間、書くこともないのに何か書きたい欲を満足させるためだけに書く日記。 頭に浮かんだことや、読んだ本の記録など、毒にも薬にもならないことを記そうと思っています。…

冷蔵庫の中で、見慣れない牛乳を見かけたあの日から、全てが変わった。

「私」は恋人の巴から、過去にした悪事を告白し合おうと提案される。乗り気ではなかった「私」だが、ねだられるうちに古い記憶が甦ってくる。それは、友人たちとともに廃品置き場を遊び場にし…

パタンと扉を閉めて私は冷蔵庫に入る。 冷蔵庫の中は「もしもの過去」に繋がっていて、そこはとてもカラフルだ。 私はモノクロームな今の中、色鮮やかなキリコといた。 殺伐感情戦…

昭和三十年、恋人と別れた松本浩一は傷心旅行として鬼梨温泉を訪れていた。 松本はそこで犬の仮面をかぶった奇妙な探偵に出会い、殺人事件へと巻き込まれてく。 吹雪で閉ざされた温泉旅館に…

「ありがとうって言うと水が美味しくなるのよ」高卒シングル糞虐待ビッグマザーでそんなことが唯一私たちに教えたポジティブなことだった。狂ってる。 　私と妹の住む世界に口裂け女が現れて…

「私」と「姉」は腰から下を分け合う結合双生児。感覚や感情を共有し、幸福に過ごしてきたが、あるとき、手術によって分離されてしまう。健常さを取り戻した「姉」は、切除された断片の「私」…

機械まみれで人間の少なくなった首都で、ロボットという名前のロボットと暮らす主人公とある事件について。 愛についての話。

わたしのママと、マリのママは恋人同士だ。運命的な出会いをしたらしく、今でも熱々だ。 でも、わたしたちがここにいるということは、つまりそういうこと。 だから、呪いをかけられた。魂…

常に月に照らされる〈月光領〉に住まう〈月の君〉は、やがては国の王女となるべく厳しい教育を施されていた。ところが高度な記憶能力を持つ彼女にとっては、何もかもが退屈。抑圧的な環境に嫌…

かつて戦争に敗北した軍事国家。そこにはたったひとつの女性小隊がある。 女軍人として白眼視されるヴィルヘルミナと、望まぬ結婚生活に鬱屈する高官夫人シャルロッテ。ふたりはかつて「戦友…

ゾンビになった男がおぼろげとなった意識を辛うじて保ちながら、誰も居ない海岸を歩いていく。 男は海を初めて見た時の事を思い出し、思い通りにならなかった人生を悔恨する。 男に魂の平穏…

2020年夏の話を２月末に書いた。

歩行戦車で師弟関係の女と女が殺し合うSF殺伐百合です。

裁縫を仕事とする「私」のもとを「指売り」が訪れる。見せられた標本の中にめぼしいものはなかったが、「指売り」自身が素晴らしい指の持ち主であることに「私」は気付く。交渉の末、全財産を…

造られた亜人であるカメレオン・ジェニーは「口裂け男」と呼ばれる傭兵を雇い、自らの創造主に復讐する為にガビーロールタワーのパーティ会場に侵入した。その会場では生命凌辱主義者の集会が…

「ヘレン・キャンベルを始末せよ」 暗殺者であるエラはヘレン・キャンベルという女の殺害依頼を受ける。 問題なくヘレンを始末したエラであったが、奇妙な事に次の依頼もヘレン・キャンベル…

とある女王の話をしよう。

「お前」の血を啜ったことで、人間ではなくなった「私」。怪物としての運命を忌み嫌いつつも、「私」には「お前」に付き従う以外に何のすべもなかった。憎しみと血に彩られた長い生の果てに、…

深夜の殺伐百合フェスティバル『殺伐感情戦線』第２回参加作品。 第２回殺伐感情戦線テーマ『笑顔』

「一生あそべるRPG」のキャッチフレーズで登場したMMORPG『エターナルランド・オンライン』。 常識の範疇を超えたそのクソゲーっぷりが、信じられない事態を引き起こす！ ※先日…

ゲームの攻略本を愉しみながら読んでいたという方に感銘を受けて書いた掌編。 一応バレンタイン話ですが、あんまり関係ありません。渡されるチョコは友チョコです。

Twitter殺伐百合投稿企画 殺伐感情戦線に投げる作品です。 お題は「責任」

アパートの一室で、ドラッグに溺れながら退廃的な暮らしをしてきたトーリと仲間たち。ある日そのうちのひとり、フレイと、残りのドラッグが丸ごと消え失せるという事件が発生する。盗んだのは…

その昔、チョコレートを食べることを禁じられ、口にしたことがわかると『憎悪』という罰を母親に課せられていた主人公・梨穂子。 時が経ち、大学進学を機に親元を離れ暮らしていた彼女だった…

ときどき、文章の練習のために参加しているtwitterでの企画『#Twitter300字ss』（作品タイトル『外』まで）『#Mothly300』（作品タイトル『食べて消費』から）…

夏休み初日にデパートに買い物に出かけた女の子二人が体験する人類滅亡までのひと月、および最後の５分間。 「最後の５分間」コンテストに応募してみようかなと用意してみた雰囲気重視の…

彼は、ヒトを作っていた……