血によってつながる夜の眷属。絶望だが、幸福で淫靡なふたりの女たちの始まりと終わり。静謐で淫靡な闇の一人語り。ふたりの女の始まりと終わり。背景や設定の説明なしでも充分に昏い愛憎の雰囲気が伝わってきて、ぞくぞくしました。前に拝読した『人差指奇譚』もそうだったのですが、光と温度などの描写をそぎ落としているのがすごいと思いました。その分、濃厚に感情と雰囲気を詰め込んでいます。堪能しました。
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