タイトルはスウェーデンの歌手、lalehの歌よりいただいた。意味はペルシア語で「世界の片隅で」。
この曲には世界の片隅に残された2人の物語が描かれている。主人公は帰る家を求め、最後は家が相方の隣だと気づくのだが、この物語の主人公は最初から1人で、しかもお別れ済みだ。
しかしながら情景の美しさに、脳が読んでいた言葉のひとつひとつが反応していく。
「君を迎えにいくよ」この手紙を受け取った主人公は既に1人で立ち、自分の脚で前へ進んでいるのだ。私は思った。「相方との愛に破れて、愛が無くても進めるようになったのでは」と。
そんな勝手な妄想をしながらも、彼女が今後1人だけの世界で生きていくのか考えるとどこか怖くもある。
人は1人だけど、誰かがいないと生きていけない。支え合って生きている。搾取して生きている。
私は勝手に世界をそう考えているのだ。
本当の1人になったとき、人はどうするだろう?
そう考えさせられる物語でした。