「世界とはどういうものだと思う?
そこに存在するもの、或いは目に見える情景。
空想の産物、架空の物語。
地球というもの、果ては宇宙に至るまで…。
人々は多くの言葉を指してそれらを "世界" と呼ぶ。
さて、私達の創造主である君にとっての世界とは一体どういうものなんだい?
君が描きたい世界とは、一体どういう類のものなのだろうね。」
私の頭の中にマリアの声が響く。
私の小説に登場しているメインキャラの一人『マリア・オルティス・クリスティー』。
創作をするにあたって、不思議とこのキャラと頭の中で対話するように問答をしながらお話を構築することが多いです。
それはさておき、小説というものを書き綴るにあたって『世界観』というものを大事にしたいと常々思っているのですが、突き詰めてその「世界」とは一体何なのか。
このことについて深い調査をするべく我々はヤマゾンの奥地へと向か…いはしませんが、ある種の永遠の命題であると思っています。
前置きはさておき、私が書き綴る小説もある程度話が続いて『物語の世界』というものが目に見えるようになってきました。
●西暦1035年において現スペイン、ポルトガルやアフリカ大陸の近海の大西洋上に『リナリア公国』と呼ばれる国家が存在した世界。
●世界特殊事象研究機構と呼ばれる国際連盟に匹敵する巨大国際機関の存在する世界。
●ローマカトリック教会、ヴァチカン教皇庁の総大司教職を教皇不可謬説を覆して女性が務める世界。
●国際連合が発足せず、国際連盟が存続し続け、その連盟内部に秘匿されたセクション6と呼ばれる部門が存在する世界。
そしてリナリア公国には七貴族と呼ばれる公国を取り仕切るリーダーたちの家系が存在し、その家系にはそれぞれ子供たちがいた。
●レナト
●イベリス
●マリア
●アルビジア
●ロザリア
●アイリス
●アンジェリカ
その子供達が様々な形で1,000年が経過した現代であらゆる出来事を引き起こしたりしていくという世界。
一連のお話の流れを構築する土台、根幹、基礎となる部分が前作『アイリスプロセス -虹の彼方へ-』までで全て出そろいました。
今後は未だ一人だけ名前以外が未登場のキャラ『アルビジア』を主軸にしたお話をまず書き綴ることとなります。
リナリア島、ハンガリー、ミクロネシア連邦と続き、次回作はイングランドを舞台にすることを予定しています。
そこでアイリスプロセスで結局明らかにならなかった『新型危険薬物グレイ』とはそもそも何だったのかなども書く予定です。
タイトルに記載した『世界とは』という問いは物語が完成するまで永続的に自問自答し続けることになりそうですが、その点について登場しているメインキャラクターひとりひとりの思う「世界」を想定してひとつひとつ物語を書き綴ろうと思います。
マリアの目指す世界
アンジェリカが世界に対して行おうとしている思惑
ロザリアがこうあるべきだと思う世界
イベリスの考える人と世界における理想
などなど、一人一人に明確な意思と思想を持たせています。
今後の作中において開示していきますので引き続き応援を頂ければ幸いです。
次回作は2021年4月~5月。
『眠りの妃 -嘆きの大地賛歌-』
さらにその次の作品は2021年9月~12月
『対象A -崩壊の冠-』
と予定しています。
もしかするとその前にまた別の作品を書くかもしれません。
尚、余談ですがこの子供たちの名前のアルファベット頭文字一文字を順に繋げると『LIMARIA』になるようになっています。
私の描く世界で生まれ落ちた子供達ということで、そうした要素を取り入れてみました。
同じく小説を書かれている皆様にとっての『世界』とはどのようなものでしょうか。