お久しぶり……ではないですね紅藍です。はい前回『無差別ラブレター事件』を公開したというお話でしたが、今回はまた別の作品を。
今回は『PMC社員はじめました』という小説です。公平を期すために先に言っておくと断絶した作品でして、今まで特に出すでもなく肥やしにしていたのですが、まあそのままにしておいてもなあということで出しました。
なんで断絶したのかと言えば、読んでもらえれば分かる通りミステリ要素があるのに肝心の部分を決めずに書き始めたからですね。とにかく「アラサーのくたびれた女性が暴力沙汰に巻き込まれる話が書きてえ!」がスタートなのでこうなりました。まあ無理にまとめることも出来たんですが……。
物語は銃規制が緩和され誰もが銃を持てるようになった現代日本が舞台です。主人公の冬子さんは家族の無理心中に巻き込まれましたが、なんとか無事。しかしただでさえ大学を出て無職だったのに、保証人の親も死んだので奨学金の支払いがやべえということでPMC、民間軍事会社の門戸を叩く羽目になります。
世界観やPMCという舞台設定から分かる通り、本作は『404NF』の下敷きになった話です。だからそちらを書き終えた時点で完成したようなものであり、わざわざ断絶した状態から完成に持って行く必要がなかったので放置されたという理由もあります。なのでまあ、お目汚し程度に御覧ください。
ちなみにこの作品の後にもう一作、冬子さんが活躍するぜんぜん違う話も出します。本作とそちらの作品合わせて『404NF』の習作のような位置づけだったので、いずれ書き直したいなあとは思っています。