新学期が始まって一か月ほど経った頃、皆さんはどうお過ごしでしょうか。私は相変わらずです。つまり「へえ、人間って感情が不安定になると文字も書けなくなるのか」という気付きを得たりしながら日々を過ごしています。あとそれまでまったく無関心だった皇室関係がうっすら嫌いになりました。
平成から令和へ、私と一ミリも関わりのない人間たちが勝手に時間的な区切りをつけようとしていることなど知ったことではありません。いつも通り、新作公開のお知らせです。
今回は長編『灰色の空:殺人容認高校シラハナ』となります。前回のノートでちらっと予告はしていました。
物語の舞台はマーダー・チャレンジ・プログラムという謎の教育プログラムが施行された現代。MCPと略されるこのプログラムは自主性に欠けるゆとり教育世代の再教育のため、完全犯罪の計画と実行、そして捜査と解決を行わせるというもの。
このプログラムの実施校に選ばれてしまった白花女学院に、主人公である天色空は一か月前に編入してきました。そこで起きた殺人事件に、彼女たちはどう立ち向かうのか。
連載は本日4月27日から7月6日、毎週土曜日19時更新。
ちなみにこのMCPですが、新橋九段作『脱ゆとり教育殺人計画 金色の糸』とその改作『車椅子探偵とデスゲームな高校』のスピンオフ設定になります。向こうが『彼には不釣り合いな冒険』のスピンオフとして『生徒会の相談役』を書いたのとちょうど逆になりますが、舞台が違うので向こうの作品のキャラクターは登場しません。なので読まなくても全然話は分かりますが、一応宣伝ということで。
というか、『殺人容認高校シラハナ』を書いていた時が今年一月で、『車椅子探偵とデスゲームな高校』は一話部分だけしか公開されていなかったんですよね。なのでMCPの設定は『脱ゆとり教育殺人計画』を中心に、公開されていた『車椅子探偵』の設定分アップデートをしたごたまぜ状態になってます。『車椅子探偵』三話辺りに突然出てくる新ルールは完全にぶっちぎりました。
ところで本作におけるMCPという舞台設定とか、短編から長編への改作とか、実はけっこう語ろうと思えば語りつくせる内容でして、評論的にまとめたいのですが、さすがにカクヨムでやるのってどうなんだろう。案外、こういう時こそ同人誌という媒体の出番だったりするのだろうか。文フリの客層とカクヨムの利用者層が必ずしも一致しないなら、そのギャップを埋める手段としても使えそうなアイデアがありますし。
しかし今年は忙しそうなのが厄介。次の文フリのアイデアをまとめつつ、少しずつ考えてみましょう。