青山　央

　座敷は広い。二十畳ほどあろうか。そのあちらこちらに、布にくるまって眠る人影がある。大きい者や小さい者。体を横に向けあるいは背中を丸め、誰も顔を見せない。男か女かも分からない。幾…

僕とウチノの話。

　たとえどんなに回数を重ねても、初めてのお客の部屋を訪れる時の緊張感は、どうしても慣れることはできない。

「縄文の炉跡？先崎さんの現場、プレだったですよね？」 「立川ロームのⅢ層からⅣ層だよ、層序的には旧石器で間違いない」 「これプレの遺構ですか？こんなにはっきりと配列して、珍しいじ…

「あの日もこんな天気だったね」 「あの日？」 「やっぱり夏の終わりで、よく晴れてて、蒸し暑くって……憶えてない？あの日、最後に話をしたのはお前だったろ？ここで」

それは、何処にでもある日常

ピアノって本当にいいよね

俺の名前はコタロー。自慢じゃないが結構イケてる男だ。 でもなぜか年齢イコール彼女いない歴である。 おぉっと、ティッシュ配りのお姉さん。なんで前の奴には渡さず俺に渡そうとするんだい…

今年の春に大手製造メーカーに入ったばかりの僕（篠崎）はまったくツイてない人生を歩んできた。ある日、社畜的な毎日を過ごす中でようやく訪れた休日にお昼を食べに出かけた僕はそこで綺麗な…

戦国武将で有名な信長、秀吉、家康よりも熱き男。 伊勢新九郎に私は恋をした。 聡明で行動力ある男。 民を愛し民に愛された男。 新九郎こと伊勢宗瑞。 号は早雲庵宗瑞。 後北条氏の祖…

ロイ子に供えたクリームパンが突然、僕の前から消えた。 消えたクリームパンはどこに行ったのか！ 誰かの仕業？　 『ロイコクロディウム』誰にも言えない恋から続く ５分で読書の探偵…

最近、暗いニュースが多いですね。NEWSの語源は「あたらしいこと」からきているそうですが、名前が変わっただけで何度も歴史を繰り返しているだけのような気がします。そういえば新聞は読…

カクヨム公式自主企画「カラダの芯に触れてくる」恋愛ショートストーリー特集 紗倉まなさんセレクト４選に選出され、レビューをいただきました。 大学院生の梨奈は他学科の先輩和泉のセフ…

ifエッセイ。 「私」の家族のお話です。

恋愛に向いていない「私」が、経験したあの日の話。 【2022/06/08追記】 カクヨム文芸部公式自主企画 ｢カラダの芯に触れてくる｣恋愛ショートストーリー に応募して…

ロイ子が突然、僕の前から姿を消した。 ここに来れば必ず会えると信じて、岩本マナトは学校の屋上に行く。 そこにロイ子はいるのか？ 誰にも言えない恋。 寄生虫シリーズで５分で読…

私はいいところに嫁ぎました。 食べるたびにお母さんの優しさと愛を思い出します。 今は定年退職した夫と二人でお母さんの思い出話をしながら食べています。 それは「赤いきつね」と「…

曲の歌詞をモチーフに創作した詩は必ずしも自分の心を映したものではないため、こちらの箱のほうに入れえうようにしていましたが、詩集「鏡箱」が100話までいったため、全てこちらに入れて…

ここはファザーン王国。 王宮で行われていたパーティーの最中に王子は、婚約者に向かってこう宣言する。 「ミリア。残念だが、お前との婚約を破棄する」 そして、王子の婚約者であるミ…

弟のヒーローが私のヒーローになった日、 辛くても、大変でも私はなるって決めた！ 「お姉ちゃん、カッコいい、かっこいい！」 この言葉を聞くために。 白バイ隊員に私はなる！

なんだか最近、同居人のワタルの様子がおかしい。 何度もシャワーを浴びるし、夜中こそこそ家を出るし。もしかして？ 小さいオジさん、「ワタルと申します！」より。

カポッ カポッ トイレが詰まっていた女の家。女はカマキリを飼っていた。 俺は自分の意思ではなく、川に飛び込んだ。 ───夢遊病者のように。

「みんなお母さんから生まれてきたの。 だから……」 校長先生に呼ばれた、夢花ちゃん、アンナちゃん、ユウくんとまなみちゃん。 大事なお話があるそうです。

失恋から立ち直った絵里香はフランスの郷土料理・ガレットで人気を得る　Living things：生きとし生けるものがハッピーに

コロナワクチン接種に行ったおれは、絵の風景のなかへ……。そこから救ってくれたのは同じクラスのクロネコ探偵だった。

人の気持ちは柔軟だ。コンパスで描いた正円より、多少いびつな丸の方が好きというヒカル。秘密の恋はそこから生まれた。

「沈黙静寂ゼミナール」 全3話の短編。コロナ禍に入学した大学生の話です！ ※コロナ禍に入学した現役大学生小説家による、圧倒的リアルなコロナ文学最高傑作。 世間が大学生を正義面で…

「私は自分の名前が好きでも嫌いでもない。」そう思いながらも、自分の名前について、ずっと疑問に思っていた女の子『田中ぱせり』を取り巻く人たちの『なまえ』にまつわるエピソード集。

これは誰かが体験したかもしれない、取るに足らない物語。

初のエッセイとなります。 さようならという言葉について少し調べてみました。

笑うことが禁じられた世界。 それでも人々は笑うことをやめなかった――。 KAC2022四回目のお題「お笑い・コメディ」 もともと個人的なルールにKACはすべてコメディでいくと…

普段、詩を書くことが多いのでその書き方に台詞を交えたハイブリッド小説になります。 恋愛小説的なものが書けたらと思います。

クラスメイトの野田くんにずっと片思いしてるわたしの日常は動き出した黒猫人形と共に崩れ落ちた。 狂気と無意味、そして愛を巡る物語。

KAC2022お題「推し活」 全然思いつかなかったですけど、なんとか絞り出しました。 「よいこの黙示録」という漫画を知り、いつかこの手の話を書いてみようと思っていました。 原作…

ぬくもりや心を抱きしめるように あなたに伝えられたなら 言葉で抱きしめられたなら

マユとミナミの最後のエピソード KAC2022：お題『日記』

にゃあ。 KAC2022：お題『猫の手を借りた結果』

春の星空のもとに彼女は来てくれた。 KAC2022：お題『真夜中』

自分が受けたいじめの内容を日記につけていた中二のころ。私の目の前で、いじめの首謀者が交通事故死した。

全日本他人の日記朗読選手権大会の関東予選もいよいよ大詰め。 全国大会決勝への最後の一枠を掛けて、壮絶なバトルがいま始まろうとしている――。 KAC2022最後のお題は「日記」…

繁忙期に頭を悩ませる魔術師の、どうでもいい一幕。

零時の鐘が、死の舞踏の始まりを告げる。

歴史資料館に展示される膨大な日記。 そこから取り零された歴史は二度と戻らない。

結婚することになったと家族に報告するため、久しぶりに実家に帰った凛菜。その翌日、実家の家事全般を担っていたアンドロイド「イズミ」が故障して動かなくなってしまった。殺風景なイズミの…

真夜中に、真夜中の詩を書きました

カランコロン。 あなたの心に一杯のコーヒーブレイクを。 【出演】 マスター ＊とある喫茶店を経営。見てくれはダンディーな男。 　実は恋人いない歴イコール年齢。 女性客（アスカ…