ある日、母親に踏み込んでほしくない心の部分を、土足で踏まれた。
そんな主人公が好きになったのは、ある一人のクラスメイトだった。このクラスメイトは全くイケていな男子だったが、そこもまた、好きだった。
ところが、主人公の部屋にあった「猫」が、突如としてしゃべり出した。そして、主人公がいる世界が豹変する。
混乱する世界で、混乱する頭で考える。
どうして、世界はこんなにも変なことにになってしまったのか? この問いに、「猫」は、「あなたが望んだからです」と言い返す。そしてこの世界こそが「愛ある世界だ」と。
リンクする主人公の名前と、主人公の奇妙な世界。
愛とは何だろう?
まさに、題名通りに世界は回っている!
是非、御一読下さい。
愛って聞くと、赤やピンクの色をイメージするかと思います。質感はツルツルだったりドロドロだったりするかもしれないですね。もちろん形はハート型。
この作品は確かに愛というものを感じます。そして読み終わったとき、こう思うでしょう──少なくとも私は思いました。愛の色は灰色かもしれない。愛の質感は朽ちた木のようかもしれない。愛の形状は無機質な立方体かもしれないと。それでも愛はあるのだと。
えー、こんなポエミーな感想を書いてしまいたくなるような、そんな素晴らしい作品でございました。(照れ隠しの捨て台詞)
狂気の世界観はホラーとしても楽しめます。みなさまも是非、ご一読くださいませ!