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利いた風な口をきく


 相互監視社会と呼ばれる現代、「いじめ」というワードは「出してはいけない」扱いされている。
 どう結論づけようとも、全員が納得する答えはない。

 だが現に起こり続けている以上、考えを止めるわけにもいかない。
 一方を悪と断ずるのも、両方が半分ずつ悪と断ずるのも、簡単に出来る。

 だから利いた風な口をきくことにした。

 いじめ行為におけるいじめっ子の心理状況について
https://kakuyomu.jp/works/16818093075244074865/episodes/16818093075244089238


 このエッセイの執筆にはキム・ジヘ氏の本「差別はたいてい悪意のない人がする」が大きく寄与した。
 いじめや差別、ハラスメントは、ステレオタイプな極悪人によって為されるものではない。一般人、それも問題を改善しようと手を尽くす善人ですら、半ば無意識的に「不適切な発言」をし、加害者になってしまう。
 見えない立場の違い、適用される前提の違い。そういうケースを実体験を交えて豊富に載せている。
 言い方はなんだが、人間ドラマを描く際に非常に参考になるだろう一冊だった。

2件のコメント

  • アインシュタインも含蓄のある言葉を残しています:

    The world will not be destroyed by those who do evil, but by those who watch them without doing anything.
    (Albert Einstein)
  • コメントありがとうございます。
    確かにThe worldの部分は様々な意味で受け取れますね。
    重要なことは善悪ではなく、関心の有無なのかもしれません。
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