「記憶のかけら」を含む小説

平凡な朝、十七歳の高梨ユウキは、いつも通りの騒がしい家族に囲まれて目を覚ます。姉妹たちの笑い声、父の呼びかけ、母の微笑み――日常の中のささやかな幸せを感じながら、今日も一日が始ま…

第二回さいかわ葉月賞の参考作品です。 [あらすじ] 『愛しのファウヌス、我が腕から離れるな。穢れなき魂で、貧しき心を癒せ。』 父の死をきっかけに、東京から故郷の村へ帰っ…

夜空に願った“あの言葉”を、ずっと忘れられなかった。 高校時代に交わした小さな記憶が、SNSの“いいね”をきっかけにふたりを再びつなげる。 何気ないやりとり、誰にも見せない裏アカ…

雨音、レンジのタイマー、小さなため息と缶コーヒーの温もり―― 派手な事件も奇跡も起きない町で、静かに暮らすひとりの男の、ささやかな日々を描いた物語。 くたびれたジャージの裾。 …

数年前に執筆、公開した復刻版です。 黄昏の図書室第一弾 主人公:滝崎カズトの一人称で物語が進む中編小説になります。 あらすじ 広大な敷地内の、学園のはずれにあるという噂の図…

2014年に短歌研究新人賞に出した連作です。 自分の子供時代の夏休みや冬休み、たいして遠くない祖父宅の思い出を詠みました。

――あなたの見た夢は、もう誰かが詠んだ詩かもしれない。 かつて、空に浮かぶ王国がありました。 にゃー大陸――猫の幻獣と精霊の民が暮らし、神々と語らう場所。 それは今、どこにも…

長野県で祖父と二人暮らしをしている大学生、久我山楽がある日鳴らされたチャイムに扉を開けると、そこには知らない少年が所在なさ気に立っていた。 怪訝な反応の楽に、少年は、自分はかつて…

過去を振り返れる人間は、決まって幸せな思い出を持っている。 濁った眼で見えるのは偏見の塊でしかない。思い出と呼ぶには冷たい、小さな記憶のかけらしか持たない私には、それ以上のものが…

解離性障害の私。 記憶を…失い、自分の中に6人の自分がいる。 症状を細かく描いた実話です。 自分の生きているありのままの自分を描いています。 ちょっとずつ書きたいと思います。 よ…

鞍部止利（くらつくりのとり）の伝承を下敷きに。架空飛鳥昔語り。 第１話はトリの祖父、渡来人、達等（たっと）の話。 第２話からはトリの父母の話。 伝承と史実のすり合わせをし、お話…

真中杏里はどこにでもいる普通のモブ系中学生。 ……のはずが！突然転校生の超絶イケメン、東宮蓮に手の甲にキスされて……！ 「ずっとお前を探していた。俺だけの聖女」 だなんて、わけわ…

人には守護霊もいれば憑神もいるかもしれません。そんな憑神目線での、ある家族に起こった出来事です。古い記憶のかけらを集めたほぼ実体験なので、暗い気持ちになったらごめんなさい。

音楽大学を卒業したら、演奏家以外で仕事をしながら音楽を続ける方法を探し出したたかはし。 キャリアセンターで紹介された職業は音楽療法士。これなら音楽を続けながら仕事もできて一石二鳥…

ある日神々廻悠太は幽霊の少女と出会う… 少女は悠太にお願いをする。 「記憶のかけらを一緒に探して！」 しかし、記憶のかけらのありかは悠太の夢の中に存在している。 悠太は記憶を取り…