「生の喜び」を含む小説

人は皆、永遠の迷い子。清らに生まれ、淀みに迷う。 　生は喜びを招くばかりにあらず、死は時に救いを成す。迷い子を救いへ導くもの、そに神は死天使をあて賜わる。やがて貴殿を導くは、いず…

星に祈りを捧げる神楽を舞う少年、銀鏡（しろみ）辰一。 宮崎県西都市に伝わる古事記の里、銀鏡（しろみ）地区に引っ越してきた少年は、奥山で記紀神話に登場する磐長姫と出会い……。古事記…

一編、４００文字の物語。 ちょっとした日常を綴っていきたいと思っています。 一話完結。 設定も登場人物も、一話毎に変わります。 ＊＊たらこさまの自主企画「面白いショートショー…

腕のたつ助産師モニカは、ある日、黒いローブに身を包んだ妊婦と出会います。 ──片手に大鎌を持つその女性は、死神でした。 モニカは、自分が本当の母親ではないことを隠して、産まれた子…

色の三原色を重ね塗りすると黒に近づいて いくが、光を重ね塗りすると白に近づいていく。想い出も光のようなものなのだろうか。重ねるほどに輝いていくのだから。 詩作の筆を置いて十年余り…

　十代の後半に書いた作品。この作品の原点は小学生時代の飼い犬の死にあったが、それはささいなきっかけにすぎない。大自然と老いた狼との対比は、『永遠』と『個』との対比でもあり、生の喜…