「燭台」を含む小説

かつて人々から《ＡＮＵ‐９１９１９４７》と呼ばれ祈りと崇敬を集めていた女神は、あるとき傍らに燃える蝋燭の火の衰えに気づいた。さもあろう、彼女がか細く憐れな人類を母なる船としてこの…

ボクが一念発起して購入した高級車アウディR8スパイダー。真っ赤なアウディを駆ってロングドライブを楽しんでいた。その途中、立ち寄った小さな喫茶店でボクはトンチキな間違いを見つけてし…

「しかし、なんだなあ、老いらくの恋は身の破滅だな・・・」 政五郎が妙なことを口にした。 「赤城の万次郎が、若い妾を溺愛して、四十八手本の女役にしたり、いっしょに歌舞伎見物に出かけ…

　浄化・癒やし・恵み――三種の魔力に秀でた少女こそ、次代の聖女。 　聖女は神殿の頂点にして、国王と同等の発言力と権力を持つ強大な存在。 　神殿の奥深くの聖域【聖女の家】に集めら…

　鬱病を患った四人の凶悪犯罪者たちは、警察の手から逃れるために町外れの放棄された教会に住んでいた。しかし、そこに自称神を名乗る謎の男がやってくる。この場所に自分たちがいると知られ…

王に命ぜられて作った塔がある。 『入ったものは一生出られぬ迷宮』 厚き扉、牡牛の燭台。 神、将軍、英雄、そして怪物。 暗闇の中で息子に語ったひとりの男。 都市に轟く名工、名をデド…

私の夫になる人は燭台切光忠と言います。 が、それはまだまだ先のお話。 なんてったって彼は〘刀の神様〙ですから。 ※ノンフィクション。

普通の女子大生のリサはある日異世界転移をした。 石造りの床と壁、部屋の四隅には蝋燭が灯された燭台。 そして床には魔法陣。 えっ？これはありがちな『あなたは聖女です』とか言われる…

中世ヨーロッパ風の小さな国々が寄せ集まった世界で、各国の王、皇太子たちは同盟を組み、好戦的な大国と渡り合ってきた。レーニア国王女、主人公のピオニア姫は家族を失い「王族の最後の生き…

「曲だけは大昔からあるんだけど、ひとつの作品としては永遠に完成しないの」――湊本千紗は友人の朝霞ひばりから、尸童囃（よりわらばやし）と呼ばれる不思議な歌を聴かされる。毎年夏祭りの…