「ことばのてじな」を含む小説

2025年。何年か後に振り返ったら転機といえそうな年だったのではないかな——ということで、ちょうどはじまったカクヨムコンに乗じてこの1年のあれこれを語ってみました。

　私、石井穏香〈いしい　しずか〉には、他人に自慢できるようなことがありません。学校の勉強が楽しくて、進んで学べるような立派な中学生でもなければ、スポーツが得意なわけでもないんです…

「純文学とは何か」「AI小説の可能性と限界」といった問題に関する「私的な思考ツール」としての「暫定的整理」です。

　しあわせなヤツは死ね。でも誰か死んだって聞くたびに、なんでやさしい人が亡くなって、おれみたいなゴミが代わりに死んであげられなかったたんだろうと思う。 　後悔してることは？ 　…

自分のことばで　自分に向けて 控え室の鏡に向かって話すような、かそけき詩集。

　あこがれの先輩にもてあそばれているだけだと気づいた瑠音（るね）。 　人気作家の母親にはこき使われ、そのつらさを親友の成美に相談しても冷たいことばしか返って来ない。 　だから、瑠…

優雅な所作でついばむように── けれど底なしに食べるお嬢様、白銀玲華。 天才的な味覚と《シルヴァヌスの舌》を持つ料理少女、藤森ひかり。 ふたりは人気料理配信コンビ。 ひかりが作…

不思議に、昔のことを思い出すことが出来た、コミュニケーションがとれるといいですね

決して触れてはならないよ、ルキ。 この仮面は呪われているのだから……。 千織さまの自主企画「第3回山羊座賞」に、参加させていただいております！ お題「仮面」 AI利用範囲：推…

天野純一先生の自主企画「テーマは「しりとり」。あなたの渾身の一撃をぶつけてください！！」の参加作品です。

何処かの高校で新入生歓迎会をしています… 部活動紹介コーナーに入り、お鉢が回ってきた文藝部。さて、いったいどんな話をするのでしょう？

種子島空港。
次々とアナウンスされる乗客の名前に、乗客Aの妄想が暴走する。
「避雷針？」「レアアース？」「小説家？」
呼ばれるたびに意味がズレていく名前たち。
ついに“こまった…

新人不動産営業の椎名灯は、売れ残った古い家の調査で、奇妙な少女と出会う。 桃色の着物に金色の髪、古風な口調で「わらわ」と名乗るその少女は、春日小町。 押し入れや仏間からひょっこり…

夜の寝台列車で偶然隣り合った青年と大学生の彼女。 眠れない夜に交わすことば、揺れる光、曖昧な予感。 ビュッフェで分け合った静かな時間は、 朝になれば跡形もなく溶けてしまう——そん…

一年のあいだに重なってきた“好き”の気配を、誰よりも近くで感じていながら、名前をつけられずにいたふたり。 一周年の節目に紡がれるのは、まだ言葉になりきらない恋心の、静かで甘い覚醒…

定年を迎え、再雇用されたものの、新しい立場に馴染めずに会社でヒマを持て余している嘱託勤務のオッサン、外﨑実夫。 机を並べる社員は、ちょっと前まで部下だった元ギャルに元女性アスリ…

AI、SNS、都市、孤独、再生――。 変わり続ける時代の中で、私たちはどんな心を生きているのだろう。 「ビッグデータと君の記憶」「量子コンピュータの夢」「SNSの薄明かり」「エッ…

俺は身構えて、婦長の次のことばを待った。 「・・・奥様はお亡くなりになりました」 一瞬、息の止まった俺は、 「どうして？」 と、かろうじて、上ずった声でたずねた。 「警察を呼びま…

詩・ポエムです 人生の色を描いた作品です

幼馴染が好きな「奏」、ある日バスケ部のエースとなった「遼」に呼び出される。 奏は久々の誘いに内心喜ぶも、余りに距離が近い関係に告白を怖気づいていた。 そんな奏の気持ちは、遼に届…