ひかえしつ（詩集）

　カクヨムで９年間活動していますが、俳句・短歌をのぞいて、『詩』に対してレビューを書くのは初めてかもしれません。
　『詩』なんて、めったに読まない人間がぐうぜん読んでみたところ、『言葉』というものに対して、穏やかな優しい気持ちになりました。
　これは散文ではなかなか得られない感情でしょう。
　『詩』をたくさん読んでいれば、もっと格好いいことが言えたのでしょうが、いまの私ではこれ以上のことは書けません。
　とにかく、久方ぶりに『詩』を読んで、楽しい体験をしたのです。
　みなさんにも、とくに『詩』を日頃読まない方に、ぜひ一度目を通してもらいたい作品です。ぜひ、ご一読あれ。

支点の位置を、ずらしてみると見えていたものが、違って見えるという幼少期に覚えていたことを思い出させてくれる作品です。

支点の位置が分からなくなった時、道に迷った時は、何度もこの作品たちを読み返したいです。

魔法みたいに言葉と記号が踊る詩集です。見ていてとても楽しい。
自分の中の豊かな海が見える気がします。

1つの物事を捉える時
私たちはついつい1つの面だけを見て
それだけで、その物事を、まるでわかったかのようにジャッジしてしまいそうになります。

でも、実際は、
1つの面だけで構成されているものなど、ほとんどなくて

いろいろな面があります。
これらは全て

いろいろな方向から、物事を見ることの必要性を
感じさせてくれる詩の集まりです。