「#幻想文学」を含む小説

今まで書いた140字の微小説をまとめたい気持ちが高まってきたので、こちらでちみちみ更新していこうと思います。ストックが続く限り毎日更新になります。 ジャンルは結構バラバラです。驚…

　平凡な大学生の「僕」は、毎日、鳥になった夢を見る。 　昨夜も夢を楽しみにして眠りについた「僕」だったが、聞き覚えのない声で跳ね起きると、そこは見知らぬ部屋だった。 　七月も半ば…

テステはただ、書き留める。数多の人々が知り得ない小さな伝承を。 テステはただ、書き留める。善悪の見境なしに。 テステはただ、書き留める。己の矜持に準じて。 テステは、書き留める。

生きることの不穏と焦燥に包まれた連作

じりじりと焦がすような蝉の声。クリームソーダを作ろうと笑うあなたの口元のほくろから、なぜだか目が離せませんでした。

名輿文庫さま主催の幻想文学コンテストに参加させて頂いています！ 最終的には五本ご披露できるよう、がんばります！

清徳3年、宮中の節会で、紀友房は幼馴染の陰陽師・賀茂晴成から恋文の代筆を頼まれる。気軽に引き受ける友房だが、晴成の恋の相手を知らぬまま、嫉妬が心を乱す。晴成の秘めた想いは、陰陽の…

灰の記憶から目覚めた少女、アグニス・ヴェルディア。 名門貴族の当主として温泉の街を治めながらも、兄を失った洞窟の記憶に苛まれていた。 幼馴染のヴィクトリア、魔術師エリザ、騎士レ…

“さようなら”を言わなかった君に、もう一度、会いたくて――。 息苦しい世界でひとり生きていた少年と、黄昏の空に現れた謎めいた少女。 出会いは偶然でも、心をほどく会話は、少年にと…

子供の頃に見た夜桜の光景を忘れられずにいた「俺」は、大学で一人の女性と出会う。 長い黒髪を風に揺らし、本を読むその姿に心を奪われ、恋に落ち、共に暮らし始める。 優しく、静かで、…

都市国家アルマデア。かつて学び舎で理性と対話の火を灯していた元教師ルカは、狂信的な政治運動により追放される。 時は流れ、民衆は熱狂に支配され、思想と真実は焚書の中に消えかけてい…

あなたに追いついたら、私は私でなくなるのだろうか。星間を泳ぎ、名前を巡るメヘリオの記憶と日々のこと。 (更新未定)

母の死を僕に伝えたのは、確かにこの声だった。 僕が中学三年生だった年の初夏に、いなくなったはずの、弟だ。

明治の日本、ひとつの果実が奇跡を起こした。 そして戦後のベルギー、ひとりの画家が「その味」に出会った。 鳥取で生まれた透明な梨、「二十世紀梨」。 それがなぜ、ルネ・マグリットの…

或る少年の夢が此処に在ります。 夢といふ不連続で、不可能性に満ちた、うすつぺらな妄想の端々を、無作為に、お好きなところから愉しんでいただければ幸ひです。

枯山水の庭に立つ一本の老いた桜樹。花も咲かせず、葉も茂らせず、死を待つばかりの木と、屋敷に住む1人の娘との交流を描く幻想譚。

海の奥深く、音も光も届かない場所。 名前も記憶も持たぬ“ぼく”は、ただ水の揺らぎの中を漂っている。まだ何者でもない“ぼく”が漂う、原初の海の物語。 すべてが始まる前の、静かで、深…

去年、許嫁を亡くした青年・賢太郎。 誰もいない昼下がり、彼のもとにふと風が吹く。 風鈴が揺れ、蚊取り線香が香る縁側に、 彼女は静かに、かつてと変わらぬ姿で現れた——。 懐かしい風…

佐賀県某町にて、なんでも屋の男が受けた不思議な依頼。(フィクションなのはもちろんのこと、地理のあれこれを現実世界の町からちょっとアレンジしています)

『創造主』から、男に与えられた間違ったプログラム。