「嘘だろ……」を含む小説

高校2年の冬、雪の降る駅のホームで、千春と遥翔は10年後も一緒にいると約束を交わした。 互いに初恋で、互いに本気だった。 だけどその冬を最後に、遥翔は突然千春の前から姿を消す。 …

　幽霊、妖怪、魔物……。 　嘘か本当か……。何かお困りの事はございませんか？ 　幼馴染みの隣人が、突然居なくなってしまい困った中学生の女の子が訪れたそこは……？ 　表家業は人助…

　婚約の前夜、王立神殿に呼び出された侯爵令嬢レイナ。 　翌朝、目を覚ますと——彼女の存在は世界から「消えて」いた。 　家族も友人も婚約者も、誰ひとりとして彼女を知らない。 　鏡に…

「――お前を、もう一度救わせてくれ」 かつて“聖女候補”と呼ばれた少女セリーナ。 その名が“悪役令嬢”として国中に晒されたのは、ほんの一瞬の政治の歪みからだった。 彼女を告発…

京の夜、もう一つの沖田がいる。 病床の天才・沖田総司の背後に、ひょうひょうと笑う双子の弟・沖田静。 「私」の剣は風を切り、「俺」の槍は雷を呼ぶ。二人が並べば、敵は影の数を数え損ね…

期末補習の夜、10人の生徒が教室に閉じ込められた。 黒板に浮かぶのは「一年前の転落事件の真相を答えよ」の文字。 誰もがあの夜の30分を覚えていない。 嘘と沈黙の中で、真実だけが息…

それぞれ独立した1話完結形式の短編作品をお送りします。 SFファンタジーメインですが、恋愛要素があるものもあります。

一番嘘をついてはいけないだろう相手に、嘘をつきました。 これは言い訳です。 でも、常々思っていることです。 だからどうか、許してもらえますように。

南方女子高等学院で賭けチェスが流行しているとの噂。絵麻たちは主導者のチェス部部長、可奈にチェスで挑むが、実力の差は明らかで……。「とことん『アンフェア』に行くよ」と宣言した絵麻の…

都会での競争に疲れ果て、新聞記者を辞めた林五郎。心を空っぽにして帰郷した彼が目にしたのは、20年前に廃線になったはずの「開かずの踏切」が、毎日決まった時間に動くという、誰も知ら…

あらすじ 鬼崎英治（きざき　えいじ）、五十五歳は、この歳になるまで独身で仕事一筋だった。 ある日、仕事の帰りに公園のベンチに座り過去を振り返る。 そんな英治の過去は楽しいと思える…

爆発、白い光、無線の雑音――朝比奈怜司はそこで切れた。次に目を開けた場所は、蒸気管が空を走り、魔導の印が灯る灰色都市。胸には金属の冷たさ、契約の硬貨。 硬貨が囁く。「――残り10…

夫のスーツのポケットに入っていた、一枚のホテルの領収書。 その瞬間、橘美月（たちばな・みつき）は悟った。 ――この人は、もう嘘をついている。 泣かない。怒鳴らない。問い詰めない…

男の生涯は嘘に満ちていた。馬と愛した女だけが真実だった。 その血は娘を通じて帝へと続き、男は風と蹄の音に包まれて最期を迎える。

あらすじ 　侯爵令息であるケレンは八歳の頃に頭を打った影響で、ここが前世で読んでいた本の中であることに気づく。悪役令息である自分が幼馴染の護衛騎士ヨルドと共に皇太子から断罪され…

新選組最盛期、洛中で起きた一人の若い隊士の斬殺事件。 監察方・尾形は調べを進めるうち、男たちの情と欲が交錯する闇に踏み込んでいく。

人見知りと上がり症が原因で人前だとまともにしゃべることのできない充希の唯一のストレス解消は、ひとりでカラオケに行くこと。 学校から少し離れた場所のカラオケで今日も歌を歌っていたら…

　冬。凍えるような寒空の下、東屋で雨宿りしていた一夏。ウイルス感染対策や友人関係に翻弄され、大きく道を踏み外した一夏は、いつしか死を望むようになっていた。そんな一夏の前に、晴と名…

十四歳の夏休み、僕は自転車のペダルを漕いで丘の上の老人ホームへ向かった。戦争体験者の話を聞くという、誰もやりたがらない宿題のために。 九十三歳の山崎さんは、南方の島をダイヤモン…