「自分らしさ 短編」を含む小説

依頼人の求めたのは「妹の真実」。 三つの証言はそれぞれに食い違い、どれも彼女の“断片”でしかなかった。 事実を積み重ねるほど、探偵は自分の過去と向き合うことになる。 ――報告書の…

　定時制高校に通う高校二年生の多々声は文芸部の部長として一人淡々と活動を続けている。 　彼女は人との関りをさけ、一人きりの文芸部という自分の居場所で誰にも見せるつもりのない小説を…

【注意】第33回電撃小説大賞の応募規定を満たす都合上、この紹介文に、物語の最初から結末までを含めた全てのあらすじを書いております。お気を付けください。 　久留友(ひさとめ ゆ…

真面目すぎて**「面白味がない」とレッテルを貼られていたミニスカポリスの刑事・佐藤。生徒から「陰気な権威」**と遠ざけられた教頭・木村。 抑圧された彼らが自分を解放するために選…

自分の見た夢の記録。 不定期更新です。

　自分が最低だとは分かっている。 　朝起きて、リビングへ降りると朝食の用意がされている。青魚にきんぴらにひじき。油揚げとにんじんの味噌汁。彩鮮やかな純和風の食卓。本来なら食欲そ…

　３年前の春のこと。 　アベンシャールの末王子に呪いをかけてしまった魔女のフローラ。 　伝説の魔女の孫娘として将来を楽しみにされていた彼女は、一国の末王子に呪いをかけた大罪によ…

誰かの幸せを願いながら、その幸せに自分がいない現実を受け入れるひとりの心の祈り。 凍えるような孤独の底で、それでもなお「美しくありたい」と願う愛のかたちを描く。 静謐で儚い恋の物…

こんにちは、僕は鏡の世界に生きています。 目の前に見えてるけど、交わることの無い不思議な関係です。 僕らはあなたたちに従って生きています。どんな選択を取るかはあなたたち次第。どう…

「私は今日、殺人を犯したらしい」 目覚めるたび、昨日の記憶を失う女性・柊忘（ひいらぎ・わすれ）。 前向性健忘症により、彼女の記憶は24時間しか保たない。 しかし皮肉なことに、…

　これまで、根本円（ねもと・まどか）はただ普通に真面目に暮らしてきた。ところが、十八歳の誕生日に、これまでには気づかなかった事に気づき、それをおかしいと感じ始めた。 　普段と同じ…

かつて世界を創った神がいた。 だがその神は、完璧を恐れた。 わずかな“誤差”を混ぜながら、虚無に境界を引き、 「喰らえ。ただし、還せ」と命じて迷宮を造った。 世界の腐敗を防ぐた…

※近況ノートを利用した表紙画↓ https://kakuyomu.jp/users/HiranakaNagon/news/822139838466212954 　じつは昨年一年…

東京で仕事に没頭する29歳の可奈のもとに、実家の母から一本の電話がかかってくる。それは、少女時代を共に過ごした「エリ」の死を知らせるものだった。 帰省し、エリの遺骨を前にしても、…

人付き合いが苦手で、誰にも本心を見せずに生きてきた男・石神悠。 職場で始まった匿名の「感謝メッセージ」企画をきっかけに、 彼の心に小さな変化が訪れる。

自分が嫌いで仕方ない「僕」が、それでも夜空を見上げて小さな希望を探す物語。 心情の吐露でありながら、詩として綴った短編。

勉強も運動もできないクラスの日陰者、マリン。 マリンは冴えない自分のことを、本当は海の怪物を倒す選ばれし戦士なんだって思ってる。そんなマリンのことが、私はけっこう、好きだった。 …

ある戦いで亡くなった主人公はとある異世界に転生して貴族として出来る限りに他人の為に頑張ろうと過ごしていた。 しかし、そんなある日に違う転生者があまりにも非道な事をして異世界で悪…

10年前、白鷺町から一人の少女が消えた。 白月いくみ、当時14歳。 公式記録では「転居」。 しかし図書館司書の白鷺透は知っている—— 彼女は記録から削除されたのだと。 戸籍、…

街から音が消えた夜。 理由もなく襲ってくる不安と恐怖に、ぼくはイヤホンの音で蓋をした。 自分は落ちぶれてなんかいない。そう言い聞かせながら、眠りに逃げる。 そんな、愚かで人間らし…