「掌編 短編」を含む小説

短編未満の掌編小説やショートショート。 主に日常の何気ない一コマを切り取ってストーリーを付けています。 表現方法の練習用にコツコツと書き溜めています。

春樹は、一人暮らし始めた。しかし、お金があまりなく安いアパートの一室を借りた。 そこで、春樹は恐ろしい体験をした。 もし、一つ判断を誤っていれば間違いなく……。

　墓代を送ってくれ。 　母親から久しぶりにメッセージがきたと思ったらこれである。金の無心ならば「イタリア旅行したいから」とでもいえばいいんだ。まぁ、どのみち渡す金などないが。

画集をめくるように、指を丸めて作った環を覗いて遠い景色たちを見る。 ＊＊＊ 本作は視覚描写に寄せた連作掌編です。 「カクヨムコンテスト11短編」用に編集し直したバージョンは…

活字が苦手な方々へ向け、一分足らずで読み切れる詩を書き溜めていきます。 短編、掌編小説を読むことに抵抗がある人はこの詩から読んでみてはいかがでしょうか。

冷たい空気の中で、灯りがゆっくりと滲んでいく。 言葉は交わされなくても、確かに何かが動いていた。 季節が変わるよりも静かに、 時間だけが同じ場所を歩き続ける――。

音楽室でピアノを練習する放課後、彼女はいつものように「母の視線」を思い出しながら、規則正しい音を奏でている。 掌編です。

あまの、からきだ、たにがき。 三人の高校生が体験する、地域の味覚。 甘くてほろ苦な二つの茶話を、少し味わっていきませんか。 フィクションですが、実際に存在する(した)お店を、モチ…

あいうえお……考え中

その時計塔の管理人に、男は選ばれた。 三題噺　「時計塔」「約束」「黒猫」

私の名前は、神崎シオリ。二十八歳。 過去に辛い出来事があって、長い間、生きる意味を見失っていた。 けれど、ようやく人生の目的を見つけた。 それは――。 私にとって理想の男性と出…

幼馴染の西野に彼女ができたなんて、私は全然聞いてない 西野は、私のことが好きだったはずなのに side春日です 短編、掌編です

　さぁコンビニおでんの時期である。 　クソ寒い中で食うとクソ美味い料理筆頭おでん。気温が低ければ低いほど力を発揮する温かさは冬のメインウェポン。しかし予算は1000円。品目を吟…

最終バスの車内。 どこからともなく聞こえてくる子どもたちの声。 語られているのは、古今東西の怪談。 ただの世間話のはずが、男はなぜか耳を離せなくなる。

「誰にも聞かれずに叶えたいことを囁くとその通りになる」。 そんな噂を聞いたことがある。 主人公｢僕｣はその噂を信じ実行すると噂通りになってしまった。 ただ一つ、イレギュラー…

雪が降る少し前の朝、彼女はいつもより早く目を覚ます。 音のない部屋、冷えた空気、息を潜めるような静けさ。 何かが終わったわけでも、始まったわけでもない。 それでも確かに、時間は…

　ここまでこの作品の特徴を言い表したキャッチコピーもそう多くはあるまい。 　というわけで、過去に執筆して公開した短編・掌編の寄せ集めです。 　ラブコメからダークファンタジー、シリ…

三十歳を過ぎて初めて正社員になった男。 仕事内容も待遇も申し分なく、会社が用意した住まいには食材まで揃っていた。 男は冷蔵庫にあった銀色の食品保存袋を開け、すき焼きを作る。 人生…

　誰もいない場所に行きたい。 「またミスしてるよ。データ入力すらできんのかあいつは」 　出社して早々、隣の同僚がうるさい。