「実話」を含む小説

親戚のお見舞いで訪れた総合病院。病棟で話しかけてきたのは骨ばった手の男性でした。「外の桜は咲いていますか？散ってしまいましたか？」

実家の隣に左官屋さんが住んでいたのですが、新しい家を建てて引っ越しした後、生活用の家の隣に建てていた倉庫部分に商売道具を残したまま、かなり長い間放置していました。

病人の日常の一コマ。 肉を焼く。思索を巡らせる。

日常で起こった不思議な出来事。「夢日記を書く」「見知らぬ犬がついてくる」「神社参拝の帰り」ショートショート３編。

懐かしい友からのラインで友の旦那様の死を知った。 そして旦那様の仕事を知った。 立派に形として残る仕事をやり遂げた旦那様を尊敬するとともに、それでも友のとなりで長生きをしてほし…

それは、ジャージー・デビル。 山羊の頭、コウモリの翼、馬の脚、蛇の尾。 “第十三の子として呪われた”とも、“未知の生物”とも言われる。

【10月25日　カクヨム公式運営様よりレビューを頂きました！】 　お初にお目にかかります。 　どうぞよろしくお願いいたします。 ＜あらすじ？＞ 　１月某日。珍しく雪の舞い散る…

93歳の義父が、ある朝突然“歩けなくなった”。 暴言、混乱、徘徊、オムツ交換の連続。 介護初心者の家族が、ただ必死に向き合った17日間の記録——。 市役所、ケアマネージャー、訪…

快晴で心地よい風が吹いていました。 一息ついて、空に雨雲がないか確認していた時、作業をしていた自分の真上の青空に 【１センチ四方の白いもの】がクルクル回転しています。その白い四角…

アシスタントのNちゃんは差し入れをよく持ってきてくれるのですが、この時、中にカスタードの入った【パンダ焼き】を 持参して仕事場へ来ました。『途中で寄ったスーパーで売っていました！…

黒い人影は最初、建物の外にいるようで、少しずつ自分の部屋へ近づいてくるそうです。去年、男性の利用者さんが「人の形をした真っ黒い影がいる」と言い始めました。

『あ。蚊が入ってきてる！』『……蚊？』叩き潰したはずの「蚊」がなぜか部屋の中にいる。果たしてこれは幽霊なのか？１2月のクリスマスまで薄灰色の影が飛び続けていた。

僕（名前未決定）：料理が趣味のただの会社員。料理以外の生活能力は皆無に等しい。 奥さん（名前未決定）：僕の奥さん。ぐうたらすることが好き。仕事は在宅ワーク。 登場人物はフィクシ…

数年前の冬。夏の間茂っていた雑草を一掃すべく墓参りへ行きました。残ったバケツを店主が取りに行ったとき、柄杓（ひしゃく）を 掴んで前かがみになっている若いお坊さんの姿が見えました。

神社の奥には住居があり、宮司さんとその母親、宮司さんの奥さんの三人が住んでおられたのですが、奥さんが気難しく大の子供嫌いというのはよく知られていることでした。

仕事を終え、日常的な他愛もない会話をして就寝 。横になってから数時間が経過していたと思います。肩をゆっくり揺さぶられているのだと気が付きました。

SMプレイで、手錠を使ったのに後ろ手で手錠をはずし、毎回襲いかかってくる嫁。 こんな嫁と毎日はできやしない。そんな哀しみを綴ったある芸人の独白です。

怖い話は好きだが、怖い体験をしたことのなかった筆者が実際に体験したお話 実話だからこそオチはない

お盆は親戚と一緒に〇〇海で数日過ごすのがイベントになっていました。ただ、私は暗く深い海が苦手でした。 どちらかと言えば、母方の祖母がいる山で過ごすほうが好きだったのです。夏休み…

S川先輩は美術部の部長で、顧問の先生と部員たちの意見をうまく取りまとめ、どちらからも信頼される存在でした。『ごめん、ちょっといい？』少し驚いた表情の先輩に呼び止められました。