皆様も小さい頃は母親が世界の中心であり、絶対的存在だったと思います。母親は子供から見れば神なんかよりも確かで信じるに値する存在でしょう。母親がすることや、母親としたことは正しいと考えるより先に、そう認識します。――まるで盲目の信仰の様に。本作は母親との約束が物語のカギを担っており、残酷なのになぜか綺麗なんですよね。待ち時間などにも読めるボリュームなので是非ご拝読ください!
約束を信じ続けた少年の視点で描かれる家族の崩壊が淡々と描かれていく。約束とは信頼であり、希望であり、同時に逃げ場のない拘束でもある。読み終えた後、約束という言葉を軽々しく使えなくなる様に感じました。
最初はどこの家庭にもあるような、ありふれた約束。しかし、そこから歯車が狂っていく、幼い殺意ががじわじわと画面に滲んでくるような…語彙力が無くて恥ずかしいですが、本当に一度読んでみてください。
青蛸さんの作品の中で、個人的に一番好きかもしれません。強い約束は契約となり、契約はやがて呪いになってしまう。行き過ぎた約束はサラッと口に出すもんじゃないなと実感すると感じました。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(256文字)
行き過ぎた信条、信仰、信念……そう云ったものは、いつしか狂気となり、凶器となり得る。わたしたちの魂に刻まれる円環の螺旋が、その異常性を肯定する。悪いのは誰だったのか?約束を破った本人か、約束を破らせた三者か……。愛憎の先に見える脅迫的な背信が、わたしたちを惹き付けた!理性ではどうするのこともできない、脳がしでかした衝動の対価を!その澱みに塗れて肯定してしまった狂信に震えるといい!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(77文字)
短いストーリの中に、人の愛憎が込められており、読む者に言葉の『重み』を問いかけてくる物語。恐く、悲しくもあるのに、不思議と嫌な気持ちにならない。文章力も非常に高く、とても読みやすく感じました。普段自分達が何気なく行っている、『約束』とは何かを考えさせられる話です。素敵な物語を有り難う御座いました!
約束をしても守られないときはある。それは病気だったり、あるいは心が弱った時だったり。でも破られた方は…読み終えて、「お、おう……」と言葉を失いました。
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