流動性文体の誕生──四ヶ月間の異常成長録

七月から執筆を始め、夢中で書いた長編二作・中編一作・短編五作と、ご紹介する掌編三十二作を書き上げました。
四か月間で一気に書き上げられたのは、頭の中のイメージが演奏するように手が動いていたからです。
これらの掌編は、SF、ホラー、サスペンス、人間ドラマ──それぞれ違う切り口です。
作者が違うのでは？　と思えるほどガラッと語り口が変わります。
流れるテンポやリズムで世界を演奏する"流動性文体"によって生まれた掌編集です。

最初はただ、脳に浮かぶイメージを書き写しているだけのつもりでした。
けれど、心の感覚が言葉を鳴らし、ジャンルも語り口も、まるで演奏するように変わり続けました。

独学のためAIに作品を分析してもらったのですが、処女作『理と歪み』がAI側で分析できず、
この文体が既存の枠では…続きを読む