ゾンビボーイ・ミーツ・ヴァンパイアガールな怪綺談

名前も記憶もないゾンビ少年と、高貴であり400年の歴史を持つヴァンパイア少女のルーミア。そんな二人(二匹?)が出会い、物語の幕が開く。
何よりルーミアが可愛らしい。吸血鬼の特性を最大限萌え要素に昇華し、その魅力的なキャラクター性だけでも、物語にのめりこむことができます。
しかし単なるラブコメではなく、緊迫した戦闘・展開が繰り広げられ、現代アクションの名に恥じぬ緊張感をもたらしてくれました。
続く二章でも、怪物と奇形の違いを取り上げ、そして深い愛情へのテーマを提示するなど、一味も二味も違った面白さがありました。
ライトな雰囲気で読者を引き込み、次第に深いテーマや緻密な世界観へと落とし込んで行く。お手本にしたいほどの構成力でした。一度この作品の魅力にハマってしまえば、抜け出すことは困難だと思います。

※6月23日追記
第1回 カクヨムWeb小説コンテスト特別賞受賞、おめでとうございます!書籍で読める日が待ち遠しいです!

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