人は、ひとりではコーヒーも飲めやしない。

学園、ボーイミーツガール、連続飛び降り事件、青春。

この物語は、終始、川原鮎という少女の視点で語られるのですが、それでもキャラクター一人一人に、光と陰の深い物語があります。

なぜこの人はこんなことを言うのか?
なぜこの人はこんなことをしたのか?

それぞれのキャラが独自の悩み、独自の人間性を持っている。
主人公も語り部も川原鮎、彼女こそ読者の視点となるのですが、深く練られたキャラたち一人一人が生きている。
良くも悪くも人間臭い、個性あるキャラたちは、群像劇を読んだような読後感を与えてくれました。

長くなってしまいましたが、台詞回しやトリック、どれを取っても素晴らしいミステリーでした。続編もあるそうなので、楽しみです。

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