あとがき
約4年に及ぶ連載を終えて
こんばんは、あるいはこんにちは。作者の乙島です。
無事、完結しましたよーーーー!!!!
2016年2月29日、カクヨムオープンと同時に週に二回の定期連載を始めて4年と2ヶ月。文字数は累計140万字超、本の巻数にして14巻分の文量となりました。
ここまでついてきてくださった読者の皆様、この後何度も書くかもしれませんが、本当にありがとうございました。こんなに長い作品にも関わらず、更新するたびにちゃんと最新話を読んでくださる方がいるということは、自分にとって何よりの支えでした。
そしてもしかすると、いきなりあとがきから読み始めた方も中にはいらっしゃるかもしれません。(ちょっと気持ち分かります)
というわけで、まずはこのあとがきにたどり着いた皆様に素敵なお知らせを。
なんと。
ブラクロがボイスドラマになりました!!!!
物語は乙島が書き下ろした、本編の前日譚にあたる新規エピソードです。プロの声優さんが演じるルカとアイラの声が聞けます。
ウワーーーーッ!!!!
感☆無☆量!
カクヨムの仕様上、リンククリックしても外部サイトには飛べないのですが、ぜひ次のURLをコピーしてブラウザで開いてみてください。
▽ブラック・クロス完結記念ミニドラマ
https://youtu.be/52GiCySTt9o
こちらですね、『Sister』というドラマCDプロジェクトの脚本執筆でお付き合いのあるソルジャーストレージさんに、「そろそろブラクロ完結するので何かやりたいなぁ〜(チラッチラッ」とご相談したところ実現した、贅沢すぎる企画となっております。
自分のキャラクターに声がつくというだけでも奇跡みたいなできごとなのに、演出まで凝ってて、まるでゲームをプレイしているみたいなクオリティの高さ……! ここまでブラクロを読んでくださった方も、まだ読んだことのない方もどちらでも楽しめる内容なので、ぜひ見ていただけると嬉しいです。
なんとしても見ていただきたいのでもう一度リンク貼ります。青汁の宣伝ページみたいだ。
▽ブラック・クロス完結記念ミニドラマ
https://youtu.be/52GiCySTt9o
この場を借りて、動画制作にご協力いただいた畠中愛さんをはじめソルジャーストレージの皆さま、ルカを演じてくださった石滝涼さん、ありがとうございました!
……さて、ここからが本当のあとがき。
何度か近況ノートでも書いたような気がしますが、本作は名実ともに私が厨二だった頃のノートの端の落書きから構想がスタートしました。
構想十数年と言えばなんだかカッコよく聞こえますが、要は「ネタはあったのに書く勇気と気力がなかった」んです。
ワインと違ってネタは寝かせても美味しくならず、だんだんと時代の旬から取り残されていきます。それでも私の頭の隅にはずっとルカが冒険したがっていて、ユナが歌っていて、アイラが悠々と煙草をふかしていて……。
ある日ふと、思ったんです。
私は彼らを作品として世に出さないまま生涯を終えてもいいのか、って。
あ、不治の病に侵されていたとかそういうわけではありません。とっても元気です。ただ漠然と不安が襲ってきました。今のままだときっと後悔する、と。
そんな時たまたまカクヨムがオープンすることを知って、Web小説なら自分が好きなことを好きなだけ書いても受け入れてもらえるんじゃないかと思い、筆を取ったのが2015年12月。そこから、ルカたちの長い旅路が始まったのです。
書き始めた頃は設定も曖昧で、描写力も足りなくて、戦闘シーンなんかどうやって書けばいいんだ(自分自身は手と足が同時に出るタイプの運動音痴なのに!)と試行錯誤した日々。先述した通り、ネタも古いものをベースに書いているので、今思えば色々と妙なネーミングなのが気にはなります。ソニアなんて実は現実世界だと女性の名前なんですよ。なんてこったい。
mission1の頃とmission13では文体もガラッと変わっていることでしょう。恥ずかしすぎて読み返したくない。それでも優しい読者の方々に応援いただいて、ついにここまで到達することができました。本当にありがとうございます。
キャッチコピーやタグからもお察しの通り、本作はRPG(ロールプレイングゲーム)にかなり影響を受けていて、小説というよりゲームシナリオの感覚で書き続けてきた作品です。
どうしてこんな作風にしたのかというと、RPG好きな自分にとって一個だけどうしても好きになれない点があるから。
それは、エンディングを迎えるとその世界の時間が止まってしまうこと。
当然と言えば当然ですよね。今でこそ運営型のゲームが増えてきましたが、RPGというのはパッケージ化されていて、必ずプログラムの終わりが来るようにできているんですから。
でもクリアした後に魔王を倒す直前に戻り、永遠と同じセリフを繰り返すNPCたちに私はどうしても虚しさを感じてしまう。
……だったら自分で、終わりのないRPGみたいな世界を作ればいいじゃないか。
それがブラクロのコンセプトだったわけです。
いやちょっと待てよ、完結させちゃってるじゃねーかというツッコミの声が聞こえてきますね。
はい、というわけで明言したいと思います。
ブラクロは、シリーズ化します!!
ウルハリフィルがやってきた元の世界について、実はほとんど詳しいことが明かされていません。彼女の死の直前、「マザー」なる人物の名前が出てきていますが、あえて何者かは触れてません。
これが、次回作の伏線になります。
つまり、ルカたちの世界の遥か未来の話の構想があるということです。
正直まだ具体的なことは何も決まっていません。公開できるのもずいぶん先の話になるかもしれません。ですが、いつかカクヨムで新しい小説として連載しようと思っているので、興味持っていただけた方は作者フォローして新作通知をお待ちいただけると嬉しいです。
タイトルだけはなんとなく考えてあって、『ロンリー・ウィングス』になると思います。ちょっとだけ響きがブラクロと似てます。
もしシリーズ次回作が公開になった際はまた読みに来てもらえると嬉しいです。神格となったブラクロの面々も登場するかもしれません。
そしてもう一つ回収しきれていない伏線の一つ、ノワールの行き先についてなのですが、これは本当はノワールの過去を描く外伝『misssion0』でちゃんと説明するつもりだったんですよね……。なのに書きかけのまま放置してしまっている……。
というわけで、『mission0』近々連載再開します!
下記より作品フォローしてお待ちいただけると幸いです。
『海王の誓い 〜Black Cross mission 0〜』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883940681
さてと。
ここまでつらつらと書いておきながら実はまだ完結したという実感があまりなくてですね、あとがきといっても何を書けばいいんだっけ……という感じで宣伝ばかりになってしまいましたが。
たぶん、次の水曜に実感が湧いてくるんだと思います。
「あっ、今日ブラクロ更新しなくていいんだ……」
って。
義務感になっている。。。
週に二回の定期連載ってけっこうしんどかったんですよ。平日普通に仕事だし、長くなればなるほど過去のエピソードとの整合性とるために読み直す時間をとらなくちゃいけなかったりして。
でも、定期的に連載することで読み続けてくださる方がいたり、更新一覧から新しくチェックしてくださる方がいたりしたので、「うおおおお意地でも続けてやる!!」ってなったんです。つまり定期連載を続けられたのは読者のみなさまのおかげ。
四年間、数回を除いてこの定期連載ペースを維持できたのと、140万字を超える大長編を完結まで持ってこれたのは、作家としてもかなりのレベルアップにつながったと思います。書き始めがレベル1だとしたらレベル54くらい。そろそろ魔王倒せるかもしれない。
ブラクロで得た経験値を活かしてまた新しい作品を書いていくので、引き続きどうぞ応援宜しくお願いします。
最後に、この作品を面白いと思ってくださった方はぜひページ下部より星評価またはレビューをお願いします! 評価が高いと書籍化・漫画化・ゲーム化なんかのお声がかかるかもしれないので……! I have a lot of dreams!!
そして創作をされている方で、ブラクロとコラボして何かやりたいという方はお気軽にお声がけください。プロフィールページで公開しているTwitterにてやりとりしましょう。
それではまた会える日を楽しみにしつつ、ここらで締めさせていただきます。
最後にもう一度。ここまでご愛読いただきありがとうございました。
2020.05.09 乙島紅
Black Cross -ブラック・クロス- 乙島紅 @himawa_ri_e
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