どこにでもあるような、誰もが望むような【完結】

作者 高辻さくら

247

91人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

二人称と言う書き手にとっても読み手にとっても、扱いが難しい視点にも関わらず、全くと言っていいほど違和感を感じさせない。
むしろ、それが物語に没入感を与える柱の一つになっている。

物語の前半はコメディ色が強く、後半はミステリ色が強くなる。その前半に散りばめられた伏線の回収は圧巻された。

登場人物たちは欠落症と言う病に侵されており、それによって悲しいエピソードが沢山語られるが、それ以上に心がほっと暖かくなるエピソードも満載だ。これは、間違いなく家族愛の物語であろう。

★★★ Excellent!!!

欠落症という不思議な病気が蔓延している。
現実との違いはそれのみ。
この違いにより、人々がどのような行動をするのか、どのような社会をつくっていくのか、家族のあり方はどうなるのか。
当然ながら、現実とは全てが違うものになってしまう。

それでも、人々の優しさは、変わらなかった。
家族を想う気持ちは、変わらずそこにある。

それを教えてくれる、優しさに溢れた物語

★★★ Excellent!!!

序盤はコメディ要素強めで、物語が進むにつれて核心部分が見え始め、最後はシリアスに締める。
昔流行っていた所謂泣きゲーを彷彿とさせる物語。
作品にこめられたキーワードが明確で良かった。

自分がおっさんだからか、最後は涙腺崩壊しちゃったよ…
二人称形態はハマると思った以上に破壊力がありそうだ

★★★ Excellent!!!

まず、第一章を読んで手が止まる。
この小説……二人称じゃないか、と。
二人称小説自体、文学界では中々目にかかれない。
何故かというと、書くのが難しいのと読者が置いてけぼりになる可能性が高いからだ。
だが、このレビュー数を見ておわかりになるかと思いうが、しばらく読み進めると全く気にならなくなるほど、物語に入り込んでしまっている自分が居る。そして思う。

ニャー先輩がかわいい、と(重要)


物語は起承転結というよりは三幕構成意識なのかな?
序盤は欠落症が蔓延っているのにもかかわらず、何故こんなにも暖かみのある話なんだろうと、思った。
だが、その期待に応えるかのように中盤にさしかかると、急に影が差す。
そして、ネタバレになるから言えないものの、ある何か”違和感”を感じる。それに気付くと、皆こう思うだろう。ははん、なるほど、と。
最後は……ネタバレしそうで語れない!
ぽっと明るさが灯るような終わり方でいて美しい。
未読の方は是非読んで頂きたい。
私の中で応援中である作品の一つだ。

★★★ Excellent!!!

中盤まではコミカルに
終盤にかけてはシリアスに
様々な伏線を回収していき、少女の悩みを解決する。

最初しか読まずに、ただのギャグ小説だと思って読むのをやめるのは惜しい!
最後の最後でひっくり返し、
しかもより納得出来る結末になり、
読了感が気持ちいいです。

第二編も見事な出来でした。

★★★ Excellent!!!

第一編を読み終えて、タイトルの意味が分かった。

どこにでもあるような、誰もが望むような

この先に続く言葉が、この作品には沢山込められている。
第一編のキーキャラである仁愛が望んだものは、たぶん、誰もが望むような物なのだろう。

最後の種明かしでは、彼女の大切な家族の望みも語られ、これも誰もが望むような物なのかも知れない。
または、それは他人の願望なのかも知れないけれど。

秀逸な物語です。

★★★ Excellent!!!

私も創作家の端くれとして、文章の人称はいろいろと考えてきた。
私・僕の一人称なら書ける、固有名詞の三人称なら書ける。
でも、「貴方(あなた)」の二人称は、どうやっても私には書けず、いつしかそれを諦めた。
読者として、たとえば北村薫さんの『ターン』のような二人称小説の名作に触れてきましたが、自分で書くとなると、もう何一つアイデアが思い浮かばないのだ。

しかし、それが、この小説ではなんの違和感もなく描かれている。
それどころか、ただの技巧的な挑戦ではなく、その二人称の使用でなければ物語が成立しないという形で、キレイにはまっている。
そして、それを当たり前のように描いた上で、文章も丁寧で魅力的なのだ。


すごくいい作品を拝読しました。ありがとうございます。
この先も楽しませていただきます!