けもの耳好き! そんな貴方へ

まず、第一章を読んで手が止まる。
この小説……二人称じゃないか、と。
二人称小説自体、文学界では中々目にかかれない。
何故かというと、書くのが難しいのと読者が置いてけぼりになる可能性が高いからだ。
だが、このレビュー数を見ておわかりになるかと思いうが、しばらく読み進めると全く気にならなくなるほど、物語に入り込んでしまっている自分が居る。そして思う。

ニャー先輩がかわいい、と(重要)


物語は起承転結というよりは三幕構成意識なのかな?
序盤は欠落症が蔓延っているのにもかかわらず、何故こんなにも暖かみのある話なんだろうと、思った。
だが、その期待に応えるかのように中盤にさしかかると、急に影が差す。
そして、ネタバレになるから言えないものの、ある何か”違和感”を感じる。それに気付くと、皆こう思うだろう。ははん、なるほど、と。
最後は……ネタバレしそうで語れない!
ぽっと明るさが灯るような終わり方でいて美しい。
未読の方は是非読んで頂きたい。
私の中で応援中である作品の一つだ。

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