少女の悲しみに寄り添おうとするアルザスのまっすぐさが物語の核になっていて、図書館を探す旅が“誰かの痛みに触れる冒険”として温かく広がっていく。人の悲しみを記録するという不思議な設定が、優しい世界観と相性抜群で、読みながら胸の奥がそっとほどける。小さな村から始まる旅路が、誰かを元気にしたいという気持ちだけで大きく動き出す、その純度がとても心地よい一作。
もっと見る