概要
『いくら丼』を愛するすべての人たちへ……捧げる神話的叙事詩。
意外! いくらは大海を泳がないッ! 泳ぐのは鮭である。産卵は川にて成される―――タイトル詐欺、キャッチ詐欺、タグも詐欺、あらすじも詐欺、詐欺尽くしの中、真実は常に一つだけ。この小説は、「いくら丼」について書かれた作品であるということ――嘘だらけの現代、己すら信じられぬこの世界で、たった一つの真実にその身をあずけた銀髪美少女の物語————食は銀河を超える。イクラは空を飛ぶ。刮目せよ! ネタに目を向けよ! 人造いくらと天然もの、それを見分けられぬものに未来は無い————
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!『いくら丼は至高の食べ物』少女の食事風景に魅せられる圧巻のいくら丼文学
新本格派『いくら丼文学』がここに誕生したよ!
──ジャンルは現代ドラマ。
ここに奇想天外な設定はありません。
落ち着いた筆致が、徐々に熱に浮かされたようにボルテージをあげていく。
登場人物たちが少女の食事風景に魅せられていく。
読者もまた、その圧巻の描写力によりその現象に巻き込まれる!
それぞれに丁寧な背景を抱えた複数の登場人物たち。
そして背景が語られない謎の銀髪美少女。
あるのはただ『少女の食事風景』という『現象』。
これはすごい。
なにかのパスティーシュような印象も受けまたが、なんの源流を受け継いでいるのかわかりません。
高名な師をお持ちなのかもしれません。