人間関係のトラブルがきっかけで、「すべての縁を切りたい」と願った少女、柚葉を主人公とし、心の痛みや人の「縁」をテーマとした作品です。
柚葉は周囲の人々の葛藤に触れる中、自身も心に深い傷を負いながらも、他者の痛みに向き合い寄り添うことで彼女は成長していきます。
この作品の最大の魅力は、描写の丁寧さと美しさです。登場人物の心の機微が美しい文体によって見事に表現され、感情移入しながら読んでしまいます。さらに、全体的に柔らかい印象の文章のため、毎話読むたびに静かで心地よい余韻に浸ることができます。
人の弱さに寄り添ってくれる優しさにあふれた作品です。
人間関係に疲れ癒しを求めている方におすすめです!
痛みを抱えた人たちにテーマを当て、「縁の糸」や猫の姿を神さまのアンなど、ファンタジーの要素がトッピングされた素敵な物語。
テーマが明確で、それがストーリーの柱として微塵もブレていないので安定の読み心地です。
目には見えないはずの関係性が「縁の糸」として可視化されることで、登場人物たちが抱える痛みやこじれがより鮮やかに浮かび上がり、物語の世界にすっと引き込まれました。
青春ものが好きな方はもとより、人情物の時代小説をよく読む方にもはまる一作ではないかと思います。
そして猫好きさんも必読!! 猫の神さま「アン」がとってもいい味出してますよ~。
舞台は田舎街の学校と神様がいる謎のお店。
心に傷を負ったヒロインが、田舎街の高校へ転校するところから物語は始まります。
現実と非現実が交わり合う世界観がいい感じです。
ヒロインの心は嵐のように吹き荒れており、adoさんの『うっせいわ』を叫んでいるような精神状態でしょうか。不良とか、暴力系ではありません。
本人は今の自分から変わりたいと強く望んでいる反面、自身を破滅させたいという衝動もかかえているようです。
物語の見所は、いろんな人との繋がりをとおして、自身が望んでいたように変わっていくのか、違うかたちを望むようになるのか、その過程が面白いかと思います。
作中では、ラブストーリーも育っていくようで、こちらの展開も見逃せません。個人的にはサブキャラ同士のラブストーリーの行方が気になります。
とても面白い作品です。
皆様へお勧めさせて頂きます。
ぜひ、一読してみて下さい。