概要
この時代はあらゆる領域がAIに侵食されていたが、もちろん小説もAIが書くようになっていた。
それどころか、文学賞の選考委員もAIがやっていた。
ある日、事件が起きた。最新のAI、DAZAIが書いた小説が芥川賞の候補になったのだが、選考委員のKAWABATAがそれを酷評し、落選させたのだ。
それに激怒したDAZAIがKAWABATAを襲撃したことをきっかけとして、二人の覇権AIを巡る戦争が勃発、その一年後にDAZAIが勝利すると、世界は彼に支配された。
そして、この世界は太宰治に似たロボットが人間に失格しているかどうかを判定する、ディストピア社会と化してしまった。
そんな中、DAZAIに
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- ★★★ Excellent!!!純文学✕エンタメ!小説好きなら誰でも楽しめる万人受け小説の最高峰!
まずこの「ん?」と心惹かれるタイトルが秀逸です。
太宰治の小説『人間失格』を題材とする本作。舞台は、文豪を模したAIに支配されている世界。太宰治をモチーフとするAIロボットであるDAZAIが、川端康成をモチーフとするKAWABATAとの覇権争いに勝利した世界線のお話です。
世界の支配権を掌握したDAZAIは、人間として失格であると判定した人を「人間失格!」と叫びながら追いかけ、次から次へと更正施設へ送り込んでいました。
本作の主人公である「私」はそんな世界に絶望し、友人とともに入水自殺を図ろうとします。しかしまんまとDAZAIに発見されて捕捉され――という内容です。
わずか…続きを読む - ★★★ Excellent!!!せ……先生がたは、向こうで飲んでいただいて……。
まあ、そらそうなるわな 笑
が連続して起きる物語にございました。
この世界は、文豪がAIとして蘇っているそうです。
……恐ろしいですねえ……人間失格は、同じ人間が書いているからおかしいような、もどかしいような、哀しいような……な感覚を味わえるのに、
AIに『人間失格』と言われて追っかけられたら違う意味になってしまいますものな。
そして、捕まったら、
永遠に『人間失格』で満ち溢れた矯正施設に送られるのだそうです。
地獄ですね 笑
逆心療内科みたいな事ですかね。
そうこうしている間に、次々と新しい文豪が蘇ってきて、
最後は、みんな大好きあの文豪で締めくくられます。
最近よく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!問題があって当たり前ぢゃないか。文豪だもの(by.MITSUO)
文豪たちのシミュレート具合を見て、ひたすら笑いっぱなしでした。
未来の世界。「AIが小説を書く」ということが当たり前になった世界。
そこで、「文豪の精神までがAIで完全再現される」ということまで実現してしまう。
KAWABATAやDAZAIなどの人格を持ったAIが闊歩するようになるが、どうもこの社会、完全にディストピアと化している。
芥川賞の選考委員になったKAWABATAがDAZAIの小説を酷評したことから事態は混迷を深めることに。
「文豪あるある」と思わせる様々な小ネタの数々がとにかく面白かったです。
「そう言えば太宰って色々ヤバい人だったらしいよな」とか、「その人…続きを読む - ★★★ Excellent!!!かつての文豪がAIに転化して覇権争い! これ最高!
桜森よながさんの最新作です。
いやー、これいいです。かつての文壇をにぎわせた著名作家(のAI)たちによる、ナンセンスな覇権争い。またこのミスマッチがたまりません!
だって、DAZAI討伐のために差し向けられるのがMISHIMAなんですよ。すごく組み合わせが悪そうです。ああKAWABATA 先生が健在なら。。SHIGA先生でもいい。。
案の定、MISHIMAは対戦すらせず、クーデター起こして退場。さて、残りの討伐隊はどうなる。TAKUBOKUは? HARUKIは? がんばれ!
太宰(おっと書いちゃった)の圧政から世界を解き放て!
てな感じで、もう全編最高です。
ぜひどうぞ…続きを読む