実際にあった怖い話――作品批評に潜む悪意

狂人にふさわしい自業自得な末路……という言葉だけで片付けるには、あまりにも悲し過ぎる、誰も幸せになれないお話だと感じました。
ただ、悲しいことにこのようなお話はネット上では日常茶飯事で、それによって心に大きな傷を負って筆を折る創作者も数多くいるわけで。
本当に救われないですし、そうなる前に健全なコミュニケーションで良き創作ライフを送ってほしいとも思います。

作品は、褒めることはすれど貶すことなかれ。
自分がそれを言えるような大層な肩書を持っていない以上、自分の言葉が的外れである可能性は拭えないのですから。
ネット創作界隈に悲しみを広げないためにも、今一度自身の書き込みに注意したいものです。…続きを読む

怪物と戦う者は自らも怪物にならなければならない、という実例のようなお話でした。怪物と戦って得られるものはなんだろうか。例えば経験値だろうか。でも自分も完全な怪物になってしまったら、その後の人生は怪物として生きていくしかない。人は怪物の話を聞かない。なぜならばお前は怪物だからだ。

怪物になってはいけない。そのために怪物と戦ってもいけない。改めてそう思う機会をもらえてありがたいと思った。

怪物の末路がどうなるか、気になる人は読んで欲しい。ホラーだが、極めて身近に潜む話だと思う。

私はつねづね思うのが、あるか分からない、よほど下手な所に立ち入ったりでもしない限り遭うであろう事もない死者の怨念だとか呪いよりも、生きている人間の方がよっぽど恐ろしいと思うんです。

　ことに相手の顔が見えないからって、袋叩きにして吊るし上げてある意味絞首刑（精神的には）にしてしまっても自己正当化と責任転嫁て済ましてしまえる匿名性の高いネット空間というものは本当に怖い。その怖さを凝縮したような話が、此処に在ります。

　読むことを内心オススメは出来ないんですけど、自信が加害側に回らないためにも被害者にならないためにも、こういう事もあるのだと知るために読んでみて欲しい、そんな作品です。

　きっかけは、ある一つの言いがかりからだった。
　
　匿名の読者達と作者。批評もしくは罵倒。感情の昂りが引き起こす悲劇……

　創作の在り方を問う、新感覚ホラー。

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　作者も読者も人なのだと感じられる物語。

　匿名だろうが棘のある発言はグサリと刺さるし、気遣いのつもりがうまく伝わらないこともある。

　諍いは小さな破片のうちに取り除くことが大切だ。さもないと坂を転がっていくうちにみるみる巨大になって……