もう届いてます

「届いていますよ、もう――」

書類の中身は不明。差出人も不明。
だがそれは、「既に本人に届いている」という前提で、すべてが進んでいく。
会社では業務が剥奪され、生活インフラは遮断され、住民登録は消去される。
抗議しても誰も耳を貸さない。説明を求めても誰も答えない。

主人公・古賀浩平が直面するのは、“誰にでも起こりうるかもしれない”理不尽。
正しさを主張しても、それは「通らない」ことがある。

正しいことを言っているはずなのに、自分だけが間違っていることになる――
あなたはその恐怖に、どこまで耐えられるか？