孵る羽が伴う時

この世ならぬ何かに魅せられた男。
その不思議な何かは、確かに超常の美しさを感じさせる、その描写が圧巻です。

そして男の運命は……。

ああ、と息が出てしまうような、ホラーらしい終わり方。

正統派ホラーを味わった、という読後感を頂けました。

測量士のクドウは田舎の村で出会った“白い羽を持つ美しい女性”と出会い……。

美しい描写と緊張感のある展開で、物語の世界に引き込まれました。
特に、村の老婆の忠告や、羽に魅入られた者の運命に対する不穏な雰囲気が巧みに表現されてていて、余韻がすごいです。
短い文章の中に幻想と現実が交錯する独特の世界観が魅力的でした！