龍を巡る悲願と呪いの物語

龍の濕灕靇と彼のもとで暮らす瑛嶺は、ある日、身体が龍になっていく病を患い、捨てられた少女、絢琉を拾い……

幻想的な世界観、龍に関連する描写、濕灕靇と瑛嶺の関係性、絢琉の明るさとその裏で抱えている脆さ。そのどれもがバランスよく描写されていて良かった。

瑛嶺が悲願を果たす日はいつか来るのだろうか?
本作は短編であるが、そうであるが故に濕灕靇と瑛嶺の行く末が気になる。連作短編、あるいは長編として続きが出て欲しい。

良い作品だった。