概要
死後名誉復活のため、私は絶対に聖人認定されたいっ――!
宗教画『教典を訓(よ)む少女の祈り』のモデル、リリア・フラーシルは、死後100年もの間、教会から聖人認定されるのを待ち望んでいた。司祭ドゥマン・ヴァザールを救ったことにより、生前の奇跡と合わせ、二つの目の奇跡を叶えたが、まさかの空振りに終わる。その代わり、ドゥマンの願いにより、宗教画から出てきたリリアは、自らの悲願を達成すべく、聖人アピールを始めるが!?
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「おんどりゃあああ!!」と叫ぶ聖女(に、認定されたいバーサーカー)
意外な展開の短編ラブコメディー。ラブかどうかは書いているうちに自信が無くなってきましたが、コメディーの方は間違いなし。ラブがあるかどうかは、本作を読んで確かめてください。
主人公(ヒロイン)は、絵の中の聖女。作品ダグ「聖人 聖女 認定」というレアな組み合わせが示すとおり、聖人であると「認定されたがっている」のがポイント。最近は聖女も追放されたり転生したりいろいろ大変なようですが、認定されたがる聖人聖女というのは少数派でしょう。
本作は、その聖人認定を巡る騒動を描いたコメディ作品ですが、単なるドタバタ劇にあらず。奇跡を巡る笑劇の中、前半の伏線を後半で回収して読者を驚かせる仕掛けもあり、キ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!宗教画に宿る女騎士、聖人めざすもアホ司祭に翻弄される爆笑のドタバタ劇
「リリア・フラーシルは、今日も聖人認定されたい!」は、宗教画に宿る女騎士リリアが、奇跡を起こして聖人認定を目指す壮大かつ笑える物語! リリアのツンデレ全開の性格と、アホ司祭ドゥマンとの掛け合いがとにかく爆笑もんで、ページをめくる手が止まらへんかったわ!
独自の世界観も魅力的で、教会の描写や宗教的テーマがしっかり作り込まれてる一方、全体のトーンは軽快で読みやすい。ただし、シリアスなテーマが時折コメディに飲まれて軽く感じることも。リリアの百年越しの悲願が持つ重みをもっと深掘りしたら、さらに感情移入できたかなと思うで。
でも、テンポの良い展開とキャラ同士の化学反応は抜群やし、笑いと感動がギュッ…続きを読む