謳うDJ吟遊詩人

クラシック雑誌の編集者を目指していた百合香は、DJマガジン編集部に配属されていくらかゲンナリしていた。ある日、取材先で人気DJのパッシーと出会い、彼は吟遊詩人の生まれ変わりだと告白するが、百合香は「吟遊詩人がコンセプト」だと思い真に受けてはいなかった。雑誌の仕事を通じてパッシーとの距離が縮まるにつれ、百合香の過去と奇妙なつながりを感じるようになっていった。一方、百合香が働く雑誌に身売りの危機が迫り、パッシーにも打ち明けたものの、助けるどころか姿を消した末に警察の厄介に。やがて、百合香の誤解は解けたものの、パッシーは行方をくらましてしまう。探していくうちに百合香は驚きの事実を知ることに。一風変わったラブストーリーであり、また百合香の成長物語としてお読みいただければ幸いです。