料理の力はまさに無限大

『神の料理人』と呼ばれていたルネ・ブランシャール。かつての国王に救われたことから格別の思いを抱いていましたが死に別れ、その思いは宙に浮いたままとなっていました。

霊山のマナで若返ったルネは、アメールと名を変えて日々を静かに過ごしていました。ある日、現れたのは、かつての国王の息子であるエティエンヌ。しかし、ルネが格別の思いを抱いていた、かつての国王とは似ても似つかない不肖の息子であったようで…。

そんな二人ですが、行動をともにするうちに関係性に変化が訪れていきます。まだ2章を読んでいる途中となりますが、マイナスから少しずつプラスになっていく感じがとても清いと感じました。

『神の料理人』の物語ですので、ファンタジー飯に関する設定も特筆するところです。美しく幻想的な描写で表現された料理の数々。また、魔法を発現させる戦術兵器としての側面もあって、これによって独特な世界観が構築されています。

ファンタジー飯とブロマンス、どちらの要素も美味しくいただける作品と思います。

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